この本は、発酵学の第一人者の小泉武夫氏の著作を調べて発見しました。題名がちょっと変わっていたので、図書館で本を借りて読んでいます。著者が体験した食料危機のリアル世界を表しています。このような世界が静かに近づいてます。
自公政権はこの危機を招いた張本人です。今、農林大臣は盛んに備蓄米放出を宣伝しています。農業政策の転換のひとこともありません。古古古古米は、畜産農家に30Kg500円で販売していたそうです。備蓄米を全部放出したら、今まで安く購入していた畜産農家はどうなるのでしょうか?後先考えない農林大臣は存在価値がありません。備蓄米放出が成果でしょうか?大してコメの値段も変わりません。古古古古米は、食べても問題ないでしょうか?少なくともコメの科学的な品質チェックは必要だと思います。食べるの前提で話していますが、米穀店に品質保証できますか?適当すぎます。
真の農業改革は、農家の戸別所得補償などの政策を行うことではないでしょうか?農家が安心して持続的な生活をおくれるように補償しなければ、農業の従事者が増えません。実際、自分の実家は農家でしたが、最初はコメ専業でした。減反政策に従いで田んぼを畑に転作し、亡き父は野菜のハウス栽培を始めました。冬は重油でハウスの暖房を行い、トマトやキュウリの栽培を行っていました。重油が高騰し、採算が合わなくなったので、ハウス栽培をやめました。日本ほど農業を保護しない国はないそうです。フランスは、きちんと農家を保護しているので、食糧自給率は100%を超えているそうです
令和の米騒動を起こした自公政権はアウトです。それを盛んに宣伝するオールドメディアもアウトです。
食いしん坊発明家を自称する著者は、食品の開発を行って特許料を得た実話も載っています。食料危機にならないことを願いますが、発酵食品のパワーがすごいことを気づかせてくれます。ウクライナの話しも載っており、他人事でありません。緊急で食料増産に舵を切るべきであるのに、自公政権からは何の対策も出ていません。もう政治を変えるしかありません。
文春新書1421
書名:発酵食品と戦争
著者:小泉武夫
ジャンル:ノンフィクション
発行所:文藝春秋
発行日:2023年08月20日
価格:1,155円 (税込)
メディア形態:紙と電子書籍(文春Booksで試し読みできます)
ページ数:256ページ
(内容説明)
戦時下の食糧欠乏を救った発酵パワー!
一見、関りなど無いように思われる「戦争」と「発酵」。日本において太平洋戦争末期からの食糧欠乏を補った代用食のみならず、目下のロシアによるウクライナ侵攻により世界的な影響が出ている小麦やトウモロコシ、ひまわり油などの供給不足を発酵食品で補う事例など今日的な問題でもある。
『発酵食品礼賛』をはじめ多くの著作で「発酵食品」「発酵作用」「発酵文化」を啓蒙、現在にいたるまでつづく〝発酵ブーム〟を巻き起こし、発酵学の第一人者にして発酵食品の開発もおこなっている著者。戦争末期に生まれて幼少期からいかに発酵食品によって総力戦下の国民全体が救われてきたかを実感する著者が、民間人の一日あたり摂取が1680カロリーという「飢餓水準」にまで落ち込んだ終戦前後の食糧欠乏期に日本人の食生活において発酵食品が果たした役割と、人々がそれに加えた創意工夫を中心にさまざまな事例を紹介する。
また「戦争」を戦乱・合戦なども含めてより広く捉え、歴史上で発酵食品が果たした役割~それは食糧としてのみならず武器・薬品などにもなった~をも論じる。その生活全般に寄り添う幅広さからは、「発酵食品」の豊かさ、無駄の少ない生産性と耐乏を支える強靭さ、さらには「発酵作用」の持つ無限の可能性が感じられる。
(はじめに)
発酵食品と戦争の密接な関係
どん底に落ちた日本人の食生活
発酵で有益な物質をつくり出す
人類の未来を拓く発酵微生物
(目次)
第1章 戦争と発酵食品
納豆/味噌/醤油/食酢/漬物/食パン/鰹節/チーズ/甘酒/チョコレート/紅茶/缶詰/軍隊調理法
第2章 戦時下の酒
日本酒/焼酎/泡盛/ビール/ワイン/ウイスキー/酒保/密造酒
第3章 戦争と知られざる発酵
小便から発酵で爆薬をつくる/発酵で爆薬ニトログリセリンを生産/芋を発酵させて爆撃機の燃料をつくる/傷病兵のための抗生物質の発酵生産/海藻を発酵させて軍需用品の沃素をつくる/戦争と堆肥/戦争と柿渋
第4章ウクライナとロシアの発酵嗜好品
ウクライナとロシアの伝統発酵料理/ウクライナのワイン/ロシアのワイン/ジョージアのワイン
農業政策を変えるには、農業政策をきちんと考えている政党しかありません。場当たり的な自公政権はもう終わっています。発酵食品の発酵パワーは免疫力を上げてくれます。生活の知恵として、発酵食品に注目することは、食生活を有意義にしてくれます。