アンリセット#11 言葉の種を持ち帰る

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(前回のあらすじ)
「今までの言の葉も、何もしないと枯れるので、拾ったり育ててください」 ーー入力したこの言葉でAIが物語を展開。
静かな夜、一莉は精霊からの言葉を胸に刻み、今まで聞き流してきた短い言葉たちを、自分で育てていこうと決意する。

(本編)
ワークショップの帰り道。
一莉はもらった名刺やメモの断片を、バッグから取り出しては見直していた。
そこには、誰かの声が確かにあった。
「壊して、壁の薄いカラオケ店にする」
「天井の取り外し可能」
どれも奇抜だけど、今なら少しわかる。
その根っこにあった願いのようなものが。
“地域即元気付け人(びと)”
肩書きに感じたあの違和感も、
今思えば自分にはなかった発想だっただけかもしれない。
「短い言葉が、気持ちを形にしていた」
メモ帳の隅にそう書いたとき、
一莉の心に、爽やかな風が通ったような気がした。
“持ち帰った言葉を、どこに植えよう”
自らの問いを既に形にしていた。

ノートに受け取った言葉を書き、見返す度にその一つ一つに感じたことを書き記す。

それが一莉の考えた方法で自分なりの「植える」だと思った。
「ねえ、何か言っ・・」
精霊に問いかけた後、すぐに言葉を止めた。
自分の考えた方法への言葉まで、聞くのは恥ずかしいと感じた。
そっと、精霊を払い除けるように手を振る。
また一つだけ分かったことがあった。
植えるって、受け取った言葉に自分を添えることなんだと。
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