【ミックスの目的】
目的を見失っては何をしていいのかもわからなくなります。ミックスの目的は「その曲が最も魅力的に聴こえるようにすること」
です。
では、リスナーの心を動かすミックスをするにはどのような処理を行えばいいでしょうか。
今ではミックスの方法論はインターネットでいくらでも情報が得られますが、その情報に大した価値はありません。(この記事も当然含みます)
「こういうプラグインをこう使う」など具体的な方法論は、あくまで処理の一例を示しているに過ぎず、すべてに応用できるわけではありません。曲によってボーカルの録り音は違いますし、求められる音も違うからです。
【ミックスの上達法】
音楽を聴くこと。ミックスをすること。これ以外に上達する方法はありません。ミックスも楽器の演奏と同じく技術です。ギターの教則本を読み漁ったところでギターは少しも上手くなりませんよね。ギターが上手になるにはギターを弾いて練習するしかないのです。
とはいえ、単に手探りでミックスをするよりも、質のいい情報の収集と実践・検証を重ねた方が当然効率はいいです。
ここでは、あくまで”一例”ですが、私のやり方を紹介したいと思います。
【歌ってみたのミックスがうまくいかない理由】
普通のミックスと歌ってみたのミックスで決定的に違う点は、オケが既に完成されていることでしょう。
オケのミックスバランスが悪いとボーカルの収まりも悪くなります。また、オケがリミッティングされているとダイナミクスに富んだボーカルはどうやってもオケに馴染みません。ボーカルの音量を上げると浮くし、抑えると埋もれてしまう、存在感がありつつも曲に馴染んでいるボーカルにならない、といった経験はないでしょうか。
正しいバランスでオケがミックスできていて、リミッターもかかっておらず、ボーカルもきちんといい音で録れていれば、ボーカルがほとんど無加工でもそこそこ聴ける音になっていないとおかしいんです。
つまり、歌ってみたのミックスではオケの加工技術が必須になります。当然加工の必要のない品質のいいオケも沢山あるのですが、この技術を持っていないと、オケの品質で作品全体の質が決定されてしまいます。
【オケの加工について】
色々すっ飛ばして、いきなりここから解説することに若干の躊躇いを感じていますが、所詮は自己満なので続けます。
ボーカルが美しく聴こえるオケにする手っ取り早い方法は、EQやマルチバンドコンプ、ダイナミックEQなどで、ボーカルの帯域を狙ってディップを作ってあげることです。簡単に言うと、ボーカルを邪魔している帯域を抜くということです。
どの帯域が邪魔しているか、というのはオケやボーカルの声質によるので聴いて判断するしかないのですが、300Hz~1kHzあたりにボーカルの実音は集まっているため、多くの場合この帯域を抑えてやることでボーカルのスペースを確保できます。
ポイントの探し方ですが、EQでQをある程度絞り、カットする帯域を動かしていきます。すると、同じカット量でもボーカルの輪郭がすっと見えるポイントがあるはずです。
ちなみに同じ曲でも正解の帯域は一つではありません。どの帯域を立たせたいかで選択肢があります。複数のポイントでディップを作るのもありです。
具体的にどうやってディップを作るかですが、特定の帯域を抑えることができる道具ならなんでも構いません。選択肢としては、EQ、ダイナミックEQ、マルチバンドコンプなどの選択肢があります。
オケの楽器構成が目まぐるしく変化する曲や、ダイナミクスが大きい曲などでは、ダイナミックEQやマルチバンドコンプの方がEQより自然なディップを作れますが、まずはシンプルなEQで挑戦してみることをお勧めします。
実際にはオケの品質に問題があれば他にも様々な処理を行いますが、まずはここから始めてみてはいかがでしょうか。
もっと詳しく知りたい方は是非こちらのサービスをどうぞ!
諦めた方はこちらのサービスをどうぞ!