あなたも、大切な人の言動に“モヤッ”とした経験はありませんか。
たとえば、恋人がSNSや配信の中で、あえて自分の存在を伏せていると知ったとき。
それは相手なりの理由があっても、心の奥に波紋のような不安を残します。
「信じているのに、どうしてこんなに嫉妬してしまうんだろう」
そんな気持ちを抱えてセッションに来られたのは、しずくさん(仮名)でした。
彼女が口にしたのは、ネット活動と恋愛、そして価値観の間で揺れる心の葛藤でした。
「……わかってるんです。ネットの人たちだし、彼は私を特別だって言ってくれる。でも、嫉妬しちゃうんです」
しずくさんは、少し視線を落として言葉を続けました。
彼は配信者として活動しており、ある日「今日はグループ通話があるから、終わったら連絡するね」と告げられたそうです。メンバーには女性も含まれていて、その一言で心がざわつきました。
嫉妬してしまう気持ちは彼に伝えました。彼は「ネットの女なんて信用してないし、言い寄られても絶対断る」と答えてくれたそうです。
でも同時に、「彼女がいるとは公表しない」とも言いました。理由は「言うと視聴者やコメントが減るから」。
「もちろん彼はプライベートを大事にしてくれている部分もあります。朝のおはようLINEだって、最近は毎日くれる。でも、安心できないときもあって…」
僕は尋ねました。
「彼が“出会いは求めていません”と書くだけでも安心できますか?」
「……はい。安心感が70%は増します」
それなら、その具体的なお願いを伝える価値はあります。
けれど彼は、「人が減るのは嫌だ」と渋るかもしれません。
それはつまり、“出会い目的の人”が来ても構わないということになります。
「彼が優先しているのは配信です。私よりも」
しずくさんはそう言いながらも、すぐには結論を出せずにいました。
一度別れて復縁した経緯もあり、「後悔して戻ってきた」と言った彼の言葉を信じたい気持ちがまだ残っているのです。
僕は静かに伝えました。
「価値観は変えられません。でも、“これをしてくれたら楽になる”という具体的条件は、話し合うことができます。それが叶わなければ、あなたはこれからも今の不安と一緒に過ごすことになります」
そしてもうひとつ。
「彼と連絡が取れない間、8割は彼のことを考えてしまうとしたら、自分の時間を取り戻す工夫が必要です」
趣味でも、友人との時間でもいい。自分の関心を彼から少し離すことは、嫉妬や不安を和らげる力になります。
しずくさんはしばらく黙っていました。
やがて、少しだけ笑みを浮かべて言いました。
「……伝えてみます。70%安心できるなら、やってみる価値はありますよね」
【3つのポイント】
1.安心感は“条件”で測れる——「何をしてくれたら楽になるか」を具体化すると、話し合いが進みやすくなります。
2.相手優先か自分優先かを見極める——価値観の違いは変えられないけれど、優先順位は行動で見えます。
3.心のフォーカスを分散させる——相手以外に時間と意識を向けることで、不安の比率は自然と減ります。
【僕からの問いかけ】
あなたが“安心できない”と感じるとき、その理由は相手の行動だけではないかもしれません。
「何をしてくれたら、どれくらい安心できるのか」——数字や言葉で具体化すると、話し合いはより現実的になります。
そして、相手がそれを受け入れられるかどうかは、その関係の優先順位を示すサインです。
今日だけでもいい。
相手のことを考える時間を少し減らして、自分のために何かをしてみませんか。
それが、あなたの“心の主導権”を取り戻す一歩になるかもしれません。
(※このストーリーはサブフィクションであり、個人情報保護のため一部内容を脚色しています)