コラム1 医療費問題
日本の皆保険制度は素晴らしいです。基本的にはどんなに裕福な人であってもどんなに貧困に喘ぐ人であっても同じ医療を受けることができます。日々の診療をしていてどなたでも容易に最先端の医療を提供できるシステムは素晴らしいと思います。しかしその反面、莫大な検査費用などがかかっているのも事実です。2014年のデータですが、CT保有数1位は日本で12,943台、2位はアメリカで12,740台です。人口100万人あたりの台数も1位は日本で107台です。アメリカはなんと41台で、ドイツは35台です。ちなみにMRIの保有台数も世界1位です。皆保険制度の結果世界で一番容易にCTやMRIを受けられる国なのです。(出典 RadiologyアットHome)
ご存知の通り日本は各先進国に先駆けて超高齢化社会に突入しています。医療費が年々増大傾向であり今後の皆保険制度が危ぶまれています。世界の来る高齢化問題を解決する良いお手本となるためにも、不必要な検査を減らし医療費を削減しながら日々の診療を行うことを1医師としても心がけています。
しかし、医師だけの努力では医療費削減は実現しません。国民一人一人が病気に対する知識の向上に努め、適切な病院選択、検査選択、治療選択ができるようになっていけば、より多くの医療費を削減していけるのではないでしょうか。このサイトはどなたでも気軽にアクセスできる医療情報を心がけ運営していきます。それにより皆様の医療に関する知識の向上を目指しています。
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