冴えない50代のおじさんが夜の帝王と呼ばれるモテ男なわけ
夜の帝王と呼ばれている知人男性がいる。50歳超えにして夜遊びの世界において、次々といろんなタイプの美女を落としては行きつけのバーにお披露目に来る。私はそんな彼の妹分として協力関係を結び、裏でさまさざまな助け合いをしてきた。彼のモテを加速させるために用意周到に周囲への良い口コミを行い、最適な環境を提案し、彼に合いそうな女性がいれば紹介する。相談をうければ親身になって解決策の糸口が見えるまでとことん付き合い、ときになぐさめときに叱り、彼の願望「大阪の夜の街で一番モテる男になりたい」を叶えるサポートをしてきたわけだ。もちろん私の願望実現にも夜の帝王は惜しみなく協力してくれた。私自身も周囲から「夜の帝王が出来上がったのも中谷いてこそ」との評価を受けたので、そのミッションは果たしたようだ。それでは彼がなぜ夜の帝王と呼ばれるくら到底イケメンとはいえず子猿っぽい。歯が一つ欠けててもおかしくない顔面。彼はもともとモテキャラではなく、お騒がせで痛くて、鼻つまみな存在だった。彼が声かけてきたなら女性のほとんどが嫌がるし、あの人と関わりたくないとたくさんのNGを食らうような迷惑人間だった。いつも空元気が寂しさを醸し出していた単なるおっさんだった。モテる理由はモテているように見せるから実はまずいちばん大切なことは夜の帝王は「表面上モテるように見えているだけ」だということだ。人は見える部分でしか評価をしないことがほとんどで、人の評価をそうだなと納得すれば自分も同じ評価をくだす。あの人は夜の帝王と呼ばれていてすっごくモテるのよ。見てて。毎回違うタイプの美女を落としてはこのBARに連れてくるから。と囁かれ、
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