「教育史点描~最後に残るのは「教育」である~①」
(1)「現代教育」の原点は「ギリシャ・ローマ」にある
①西洋文明はギリシャとローマを抜きに語れない「西洋哲学史は要するにプラトン哲学に対する一連の脚注にすぎない」(アーノルド・ホワイトヘッド)
「プラトンの呪縛」(カール・ポパー)
「ギリシア哲学はしかしヨーロッパの哲学にとってつねに故郷であり、思想が単に宗教的信念や世界観を越えて学としての哲学に高まるとき、ギリシア哲学と対話し対決することが不可欠の精神的営為となってくる。」(角田幸彦)
「征服されたギリシアは、猛(たけ)き勝利者を征服し、粗野なローマに学芸をもたらした。」(ホラティウス)
「ローマは三度世界を統一した(一度は武力で、二度目はキリスト教で、三度目はローマ法によって)。」(イェーリング)「アルケー」論~アルケーとは「万物の根源」のことを言います。
→「人間は万物の尺度である」(プロタゴラス~ソフィスト)
→「アレテー」論(徳、本質。ソクラテス)~アレテーとは「国有の優秀性・卓越性」を指し、「犬のアレテー」「馬のアレテー」「眼のアレテー」「大工のアレテー」といった使われ方をします。
→「イデア(真実在)」論(プラトン)
→「形相(エイドス)と質料(ヒューレー)」論(アリストテレス)
ソクラテス~「ソクラテスより知恵ある者はいない」(デルフォイの神託)が出発点となります。
→「汝自身を知れ」(グノーティ・サウトン)~デルフォイ神殿に刻まれていた言葉で、ソクラテスが常に言っていたとされます。
→「無知の知」~ソクラテスは、人間の魂にとって大切な善美のことがらについて無知であることを自覚するからこそ、知を探し求めるようにな
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