日常で「銅が酸化した」なんてよく言います。
これは化学的には間違えた表現で、「銅が酸化された」が正しい表現です。
「酸化する」は他動詞なんですね。
「酸素が銅を酸化した」
「銅が酸素に酸化された」
それから
「酸化する」=「電子を奪う」
「還元する」=「酸化される」=「電子を渡す」
こういう置き換えがスムーズにできるようにしておきましょう。
「酸化反応」「還元反応」という言葉があります。主に電気分解で用いられる言葉です。
「酸化反応」は「酸化される反応」
「還元反応」は「還元される反応」
電気分解の陰極には、電池の負極から電子がやって来て「電子が与えられます」。
よって電気分解の陰極で起こる反応は還元反応だということになります。
相手を還元する能力を「還元力」といいます。それに似た言葉で「還元性」という言葉があるのですが…
「還元性」は有機化学で出て来ます。
「還元性」が相手を還元する性質か、というと違うんです。
「還元性」とは「銀鏡反応を起こす性質」のことです。
これはそういう約束なのでそういうモノだと思うしかありません。
例えば、エタノールは相手を還元して、自分はアセトアルデヒドになります。相手を還元するのだから還元力はあるのです。でも、エタノールは銀鏡反応は起こさないので還元性物質とは言いません。
酸化・還元の言葉遣いはケッコウ難しいのでしっかり押さえておきましょう。銅が酸化した、なんて解答に書くと減点ですよ。
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プロフィール
高校物理・化学家庭教師
生徒合格実績
東京大学理Ⅲ、大阪市立大学医学部、近畿大学医学部、近畿大学薬学部など
学習参考書『高校物理発想法』出版
その他、Kindle書籍多数出版