山伏や天狗が履いている一枚歯の下駄。何故あんな不安定な履物なのだろうと思っていたら、実はあれは登山靴として開発されたものだという事を知った。
二枚歯の下駄で山の斜面を登ろうとすると二枚の歯が斜面に沿ってしまう形になり、足首が曲がってしまう。その状態で登ろうとするには足首をまっすぐに伸ばしつつ、踏ん張らなくてはならない。
一方で一枚歯の下駄は、歯を高く作っており、つま先と歯が斜面に沿う形となり、結果として足底面は水平に近くなる。足首に負担がかからない構造になっている。
モノの形には理由があるという話。