「自己肯定感」と言う言葉を心理ではよく使いますね。
これは、「自分は自分のままでいい」という自分を肯定してあげる感覚ですね。
よく、似たような言葉に「自尊心」「自信」などがありますが、
ここでは、「肯定感」という言葉を大事にしたいと思います。
つまり、同じように使うカウンセラーさんもいると思いますが、あえて違うとらえ方をしたいと思います。
心理カウンセリングをしていると、「自己肯定感」の低い方が多くいらっしゃいます。
自分はダメな人間だ
役に立たない
何もできない
など、自己批判する方が多いです。
ここでは、「肯定」できないことがポイントだと思います。
「肯定」と自信はニアリーイコールではあっても、イコールではありません。
この「肯定」について、心理カウンセリングでは、より深く内省していきます。
心理的視点からみると、
「肯定」するには、それなりの「尺度」を自分が持っているということになります。
つまり、「テストの点数で80点取れたら、自分を認められる」とか、「この営業成績を達成したら自分を認められる」など人それぞれ尺度があります。
その尺度を超えると、自分を肯定できるのです。そして、それが続けば続くほど、「自分はできる。会社の役に立っている」など「自己の尺度の判断の中で、肯定してきているわけです」
この自己尺度は、人によって違います。優勝目指してきた人の準優勝と8位入賞を目指した人の準優勝では、自分の尺度が違います。
この尺度によって、自分を認められるかどうかが分かれてきますね。
つまり、どの尺度を自分が持っているかで、「自己肯定感」が変わってきます。
自己肯定感が低い人とは、自己尺度が「高い水準」であることが多いですね。
そして、もうひとつ重要な裏の尺度を持っているのです。
それが、「永遠には続かない」「「たまたまだ」という認知を入れ込むことです。
準優勝しても、「来年は優勝できない」と思い込むと「肯定」はできないですね。
このように、「認知の歪み」によって、自己肯定感が低くなる人がいます。
この辺り気づくことが出来るかがポイントです。
また、もうひとつ自己肯定感に関する重要なポイントがあります。
それは、「その自分の尺度は、本当に自分の内側から出てきた尺度ですか」という視点です。
実は、自己肯定感の低い人の多くは、厳しい親のしつけなどの経験があります。(先生や上司なども含む)
すると、自然とその「親の尺度」を自分の中に取り入れているのです。
「そんなことをしてはだめ」
「もっとできるでしょう」
「あなたはだからダメなのよ」などなど、様々な厳しい「メッセージ」を受け取ったことでしょう。
それが自動化してしまい、無意識のうちに「自分の尺度」として、使っていることが多いのです。
ここに気づくことがとても重要です。
ですので、「自己肯定感を高めよう」とする時に、自信がつく体験をしましょうや
成功体験をしてくださいというようなアドバイスもよく聞きますが、
根本的に、自分の尺度を見つめなおさないと、なかなか難しくなってきます。
その辺りを理解して支援している人は少ないと思います。
心理カウンセリングや心理療法とは、自分を見つめる作業であり、自分への「気づき」から
変化が起こります。
よく相手を変えることはできないといいますね。
自分に気づくことで変わるというのは、このような事が根本にあるからです。
これは誰の尺度?本当に自分のもの?
そこからスタートすると、ただやみくもに成功体験をすればよいと言うものではないということが分かると思います。
例えば「認知行動療法」という心理療法がありますが、
これは、「認知」と「行動」によって変化を促す方法です。
「認知」から気づき(広い視野)を得て、その新たな指針・価値観を確かめるために体験(行動)することで、確信に変えていく。それを何度も繰り返していくことで、「新しい自分の尺度(価値観)が形成されていく」これが新しい自分との出会いであります。
心理カウンセリングや心理療法は、受け身では効果は薄いです。
能動的に、日常で訓練出来る人が効果が高いです。
是非、自分を見つめるきっかけにカウンセリングや心理療法を実践してみることをお勧め致します。