漢字クイズ(和同開珎・その1)

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記念すべき初回の記事は、「和同開珎(わどうかいほう/わどうかいちん)」と呼ばれている漢字クイズです。

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(写真は、Wikipediaの記事『和同開珎』より)

元々の和同開珎というのは、708年に日本で鋳造され、本国初の国産流通貨幣として広まった硬貨です。それ以前には、中国大陸からもたらされた硬貨や、流通には至らなかったとされる富本銭(ふほんせん)のような国産硬貨がありました。国内に良質の銅の鉱脈を発見した時の朝廷が、そのことを元号を「和銅(わどう)」に改元してしまうほど喜び、この銅を用いた事業の一つとして鋳造された、ということで、後には銀銭も発行されました。もっとも実際には、和同開珎を始めとした皇朝十二銭と呼ばれる硬貨は、新しく鋳造されるたびに原料の質を落としていったために、民衆の間で信頼を失って流通が滞ったのですが…。

前置きが長くなりましたが、クイズとしての和同開珎は、次のようなものです。

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これは、問題の「□」の部分をある漢字で埋めることで、4個の二字熟語「知□」「大□」「□間」「□物」が完成するので、この□に当てはまる漢字を見つけなさい…という問題です。漢字クイズとしてはとてもよく知られた形式の問題で、私立中学校の入試にもよく出題されています。
この問題の見た目が、先の硬貨の文字と穴の配置に似ているために、このような形式の問題を和同開珎と呼ぶわけです。
ちなみに、この問題の答えは「人」です。実際、「知人」「大人(おとな/たいじん)」「人間(にんげん/じんかん)」「人物」という風に熟語が完成します。

さて、今回の問題は5問用意してあります。
難易度ですが、敢えて漢検準1級から1級レベルに設定しています。そのため、見慣れない熟語もあるかと思いますが、できれば字書を片手に頭を悩ましていただければと思います。

問題1
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問題2
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問題3
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問題4
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問題5
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(以下、6月1日追記)
それでは、正解の発表です。

問題1
正解は「」です。
「画餅(がべい)」何の役にも立たないもの。「絵に描いた餅」とも。
「尻餅(しりもち)」
「餅肌(もちはだ)」
「餅米(もちごめ)」「糯米」とも書く。

問題2
正解は「」です。
「金烏(きんう)」太陽のこと。
「旅烏(たびがらす)」
「烏賊(いか)」
「烏有(うゆう)」何も存在しないこと。

問題3
正解は「」です。
「古刹(こさつ)」由緒ある古い寺社。
「羅刹(らせつ)」元々は人を食う悪鬼。改心して仏教の神になる。
「刹竿(せっかん)」寺の門や堂の前に建てられる旗ざお。
「刹那(せつな)」

問題4
正解は「」です。
「降誕(こうたん)」聖人が生まれること。
「虚誕(きょたん)」大げさな嘘。でたらめ。
「誕辰(たんしん)」誕生日。
「誕生(たんじょう)」

問題5
正解は「」です。
「階梯(かいてい)」階段。または、学問や芸術の手引き。
「雲梯(うんてい)」長いはしごを横に渡した、ぶら下がるための遊具。
「梯団(ていだん)」大きな兵団の中で分けられた小部隊。
「梯子(はしご)」

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