前回の投稿の後、何が起きたかというと
そのままですが、家に侵入されました。
真夜中1時31分、誰もいないはずの玄関横の部屋が明るくなり、続いて玄関の電気もポチッと音を立ててつきました。
我が家は28畳ほどのスタジオ(ワンルーム)タイプでリビングから玄関が真っ直ぐ見える部屋。中央に大きなクローゼットがあり視界が遮られています。
寝ている時はクローゼット越しに天井の明かりが見えるような造りになっています。
最初の明かりではっと目が覚め、玄関の照明がついた瞬間に上半身を起こし
玄関の方を見ると、ちょうど背の高い男がドアから出ていくところでした。
次の瞬間、私は足音を消して小走りで後を追っていました。ドアが閉まるのを待ち、静かに鍵を閉めました。手が震えるというより腕の血流がいきなり高速にでもなったかのようにじんじん痛み、肘から指先に動悸が出ているような状態が正午まで続きました。
先に言いますが、この侵入事件、実はその日の帰宅時に両手が塞がり鍵を閉め忘れ、就寝前も疲れて施錠を確認しなかった自分の責任が半分です。
侵入された直後は何かが盗られたのかもわからず、ひとまず銀行カードの利用停止をアプリで試みるも、まったくどこを操作すればよかったか指も頭も思い出せず冷静になるのがやや難しくなります。
再度確認したところ、盗られたものはなかったので、玄関エリアにだけ入り出ていったのだと思われましたが、なんせこのコンドミニアム、住民のドアの廊下に監視カメラが、ない。
日本人も比較的多く、商業施設や企業も入っておりエレベーターホールまではカメラが各所にあるものの、その後ドア1枚を隔てた廊下で何かが起きたら
誰かが通り過ぎるまでは発見されないだろうなという建物です。
さらに最近は、airbnbで短期旅行者の宿泊もできる部屋がいくつかあります。
翌日、管理事務所へ報告し、誰かが間違えて入ってきたのかなぁとも考えつつふと自宅通路の先を見ると、そこには天井にかけられた監視カメラが!
住居兼オフィス利用もできるビルの為、斜向かいの部屋はメディア会社のオフィスとなっていたのです。
イチかバチかインターホンを鳴らしてみると、平日だったこともあり数名の女性スタッフが出てきてくれ、カメラの映像チェックを快く承諾してくれました。
午後4時。スマホの着信音が鳴ります。
「映像を全部出せたから、今すぐ見に来て」
中に招き入れられると、整理の行き届いたスペースにモニターが設置され監視カメラの映像とその手前に三脚にセットされた録画用スマホが。
本当に運が良かったのは、このオフィスには女性スタッフが多く監視カメラのキャッチできる範囲が我が家のドアまで届いていたということでした。
撮られた映像に写っていたのは、私が後ろ姿を見た身長170cmほどのひょろひょろとしたごく普通の男が23時から2時間に渡りうちの前を行き来し、膝をついてドアの下から部屋の中を何度も覗いている様子。そして1時半の侵入と45秒後に出ていき、サンダルを脱いでから走り去っていく様子でした。
映像機器に強い彼女たちのおかげですぐに保存できた20いくつもの
動画と写真を持って私はすぐ近くの警察署へ向かうことに。
マレーシアの警察は、ほとんどがマレー系の方々なのでバハサ(Bahasa Malaysia = マレー語のこと)を話せないとなかなか理解してもらえないことがあります。また、男性が同行した方が論理的に、話をよりよく聞いてもらえることもあるため、近所の友人たちがまだ帰宅していなかった私はこのオフィスの代表の女性と下の階にあるカフェのボスの力を借りることになりました。
ポリスレポートといわれる警察署での調書は事後24時間以内に作成する必要があり、17時半、身支度を整えた2人(役所や警察署へは長袖を着ていくこと)と一緒に車で3分の距離にある警察署へ。
何が起きたのか時系列で説明しながら、入口を入ってすぐのカウンターで警察官たちが記録を作成してくれます。初めはマレー語で作り、英語のできる方が英語でも作成し渡してくれました。
確かな証拠があったので、上の人がさっそく数名で建物の確認に来てくれ、19時にも捜査官との個別面談を設定してくれました。迅速な行動に感謝です。
さて。翌日からビルの管理事務所への侵入者特定と対処の依頼が始まるわけですが、長くなりましたので次に書きたいと思います。