知らない男が家に侵入した夜から、まもなく2週間です。
この間、どういう対処がなされていたかというと
ビルの管理事務所はどうにか私を通して警察署の担当捜査官に連絡を取ろうと奔走しておりました。
とにかく侵入した男を特定して、処罰なり住民への注意喚起ポスターなり出してくれとずっとお願いをしていましたが、「被害者が警察へのフォローアップをして連絡をよこさせてくれ」と言ってくるばかり。
そんな押し問答が1週間ほど続き、業を煮やし始めた頃。
事務所の英語の流暢な年配マレー系女性が電話をかけてきてくれました。
「実は、もう犯人が誰だかわかってるの。5軒隣の夫婦の旦那よ。すでに奥さんを呼んで映像確認はしてあるの。」
なーーーーー。
やっぱりー。
同じフロアの住民だったか。
airbnbで旅行客が来ることもある階なので、短期か住民かの二択なのですが、まぁ短期滞在者でなければまだ住んでいるということで、それは嫌だけど逃げられもしないか、と咄嗟にポジティブにも考えられるようになってきました(逃げるなよ、とも心の中で唱えながら)。
この情報は本当は私にはまだ明かさない予定だったそうですが、何も進まないのを見た職員がひとまず教えてくれたというわけです。
事務所の女性ボスが連絡してくるはずだから、警官の連絡先を教えてやって!とのことで、現在は警察とビルの決着を待っている状況でございます。
いやはや。
事件そのものよりも、その後の処置がサクサクと進まないことに疲れますね。
おざなりにされないだけ有り難いと思いつつ、しっかり対応していただきたいものです。できれば防犯強化にかかったコストもその人に払わせろ、と自分が鍵を閉め忘れたくせに、家に入って怖がらせた分の代償は払えと少々図々しいお願いまでしています。何でも言ったもの勝ちなお国なので。
今回、少し変化のあった自分の行動としては、
・間違えて家に入ってきたのかもと流さずに、監視カメラのあった隣人オフィスのドアを叩きダメもとでチェックを依頼した
・周囲に頼れる友人が時間的にいなかったので、初対面の方々から受けた警察同伴オファーを素直にお願いした
・警察とのコミュニケーション方法を学んだ(警察をどこまで頼りにしているかわからない環境ながらも、腰を低く、丁寧なマレー語で詳細をしっかり話し、協力に感謝しつつ対話する。服装は露出厳禁の長袖長ズボン)
・その日に偶然会った隣人とも即情報共有、連絡先も緊急時に備えて交換(その人を信用できるかは自身の直感で)。その後どうなった?のメッセージもやりとりし合うようになる。
マレーシアに長いこと住んで現地の人々と交流をしながら生活をしていると、マイナスな遠慮はしないほうがいいと学んでくるようになります。
相手にお願いをしてみて都合が悪くても、それは偶々都合が悪かっただけ。
必要以上に申し訳なかいと感じることはないのです。そうする心構えでいられれば、普段の小さなことや言葉がけでも、あなたのことを気にかけてますよ、いつでも助けますよという姿勢が他人に対しても備わってきたりします。
ニュースひとつ、ドラッグストアのセール情報ひとつにしても普段から精神的な共有文化が日本よりかなり濃くあり、友達なんだからなんでもシェアしてよ、が文字通り実行されています。なのでオフィスでも本当によく喋っている。プライベートには踏み込んでこないけど、シェアできる話はなんでもシェアしている。という感じです。
やっとこさですが、最近は相手に何かをお願いする自分自身にも、以前ほどたじろいだり怯まなくなってきました。もちろん常識範囲というものはありますが、迷惑を恐れずにまずは心をオープンにすること。お願いしてみること。
そうすることで相手との距離がグッと縮まりやすくなります。幼少期から生粋の人見知りの私は、まだまだトレーニング中ですが、マレーシアで生きていく上で非常に大切なことの一つです。
なんの話かわからなくなってしまいましが、ひとまず身に危険は及ばなかったことが何よりでした。常識ですが戸締まりは絶対すること。マレーシアの住居では二重ドアや鉄格子、内側ロックは必須。自分の中で解決させずにもう一歩助けを求めること。これが今回の教訓です。
長い長い経験談にお付き合いいただき、ありがとうございました。
では、おやすみなさい(ドアの確認してから)🌙