休日は好きなことをして過ごしたい。
行きたい場所もあるし、美味しいものも食べたい。友人と会ったり、趣味を楽しんだり、たまには新しいことに挑戦してみたり。
せっかくの休日だもの。自分が喜ぶことをして過ごしたいですよね。
……なのに。
いざ休日になると、体が動かない。
平日の疲れを引きずったまま、気づけば夕方。やりたかったことは何もできず、また明日から仕事。
あーあ。なんだかもったいないなぁ。せっかくの休みを無駄にした気がする。
そんな休日を過ごしたこと、ありませんか?
前回の記事では、休み上手になるためには、自分が喜ぶ休み方を自分で選ぶことが大切だとお伝えしました。
でも、そもそも休日に何かを楽しむための余力が残っていなかったら?
やりたいことがあっても、動けるだけの体力や気力がなかったら?
これでは、自分の好きな休み方を選ぶことも難しくなってしまいます。
だからこそ大切なのが、平日の休み方なんです。
休日の自分に、全部を押しつけない。
仕事をして、家事をして、育児をして。人によっては介護や地域の役割もあるかもしれません。
やるべきことをこなしているうちに、あっという間に1日が終わる。
疲れていても「これくらい普通」「みんな頑張っているんだから」と、自分の疲れは後回し。
そして、ようやく休日がやってくる。
「さあ、休むぞー!」
……と思ったら、もう何もする気が起きない。
いやいや、休日の自分に期待しすぎじゃないですか?
平日に体力も気力も使い果たしているのに、休日になった途端、元気いっぱいの自分に戻れるとは限りません。
平日も休日も、地続きです。
平日にたまった疲れが、休日になったら勝手にリセットされるわけじゃない。
だから私は、休日を充実させたいなら、平日の自分も大切にしてほしいと思っています。
『 ベーシックレストという考え方』
私が提唱しているレストデザインでは、日々の生活の中で自分をいたわり、回復や自己調整につなげる休み方を「ベーシックレスト」と呼んでいます。
特別な休日を楽しむためだけに休むのではなく、毎日の自分を支えるために休む。
これがベーシックレストです。
例えば、仕事の合間に少し席を離れる。
疲れを感じたら、無理に気合いで乗り切ろうとせず、いったん手を止める。
帰宅後、すぐに家事に取りかかるのではなく、少し座ってひと息つく。
気を遣いすぎて疲れた日は、ひとりで静かに過ごす時間をつくる。
こんなふうに、日常の中で自分の状態に気づいて、必要な休みを選んでいく。
もちろん、まとまった休息が必要な日もあります。短い休憩だけですべての疲れが取れるわけでもありません。
大切なのは、限界まで頑張ってから休むことだけが休み方ではない、と知っておくことです。
疲れた自分に気づいたら、できる範囲で休ませてあげる。
自分の状態に合わせて、休み方を選ぶ。
そんな小さな積み重ねが、日々の自分を支えてくれます。
「休む時間がない」と思っているあなたへ
ここまで読んで、「いやいや、休む時間なんてないんですけど!」と思った方もいるかもしれません。
わかります。
忙しいときほど、休むことが後回しになるんですよね。
でも、ここで考えてみてほしいんです。
本当に時間がまったくないのか。
それとも、休むことよりも優先しなければいけないと思っていることが、たくさんあるのか。
もちろん、仕事の量や家庭の事情など、自分ひとりでは変えられないこともあります。
だから、すべてを自分の工夫だけで解決しようとしなくていい。
仕事の進め方を見直す必要があるかもしれないし、誰かに頼る必要があるかもしれない。今はどうにもならない事情だってあるでしょう。
それでも、今の自分にできる範囲で、ほんの少し休み方を変えられることはないでしょうか。
休む時間をつくることも、自分を大切にするための選択肢のひとつです。
そして、休むことを後回しにしてしまう自分にも、ちゃんと理由があるのかもしれません。
「休んでいる場合じゃない」
「自分がやらなきゃ」
「これくらいで休むなんて」
そんな気持ちがあるなら、まずはそこにも気づいてあげてほしい。
休み方を変えることは、単にスケジュールを変えることではありません。
自分の疲れや気持ちをどう扱うか、ということでもあるんです。
平日の自分も、休日の自分も、同じあなた。
ベーシックレストを大切にするのは、仕事のパフォーマンスを上げるためだけではありません。
休日に何かをするためだけでもありません。
毎日を過ごしている自分自身を、置き去りにしないためです。
平日の自分が疲れ果てていても、「休日になればなんとかなる」と頑張り続ける。
そして休日になったら、動けない自分にがっかりする。
そんな繰り返しを、少しずつ変えていけたらいいですよね。
平日の自分をいたわることは、休日の自分へのプレゼントにもなる。
そして、休日に自分の心を喜ばせることができたら、また日々を過ごす力につながっていきます。
だから、平日の自分にも、ちゃんと休みをあげてください。
頑張ることと、休むこと。
どちらか一方を選ぶのではなく、どちらも自分のために選べるようになること。
それも、休み上手になるための大切な一歩です。
あなたは今日、自分にどんな休みをあげられそうですか?
まずは、自分の疲れや気持ちに気づくところから。
休日の自分を救うために、平日の自分も大切にしてあげてくださいね。