無理してできたことを、「当たり前」にしないで

無理してできたことを、「当たり前」にしないで

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「まだできるから大丈夫」

この言葉、頑張り屋さんほど口にしてしまうのではないでしょうか。

仕事が終わらない。
やらなければいけないことが残っている。
周りも頑張っているし、自分だけ止まるわけにはいかない。

眠いし、疲れている。食事をゆっくり取る時間もない。
それでも、まだ動ける。まだ仕事ができる。何とか終わらせられる。

だから、もう少し頑張ろう。

でも、私はこの「まだできる」を、自分の状態を判断する基準にしてほしくないと思っています。

なぜなら、仕事ができることと、自分に無理がないことは、まったく別だからです。

体がつらくても、眠くても、お腹が空いていても、人は意外と動けてしまいます。
責任感や使命感、達成したい目標があれば、自分のことを後回しにしてでも頑張れてしまう。

けれど、それは本当に大丈夫な状態なのでしょうか。

無理をしてもうまくいく。それが次の無理をつくる

もうひとつ、気をつけてほしいことがあります。

それは、無理をした結果、うまくいってしまうことです。

睡眠時間を削って仕事を終わらせた。
まともに食事を取る時間もないまま、一日を乗り切った。
自分の時間を後回しにして、何とか目標を達成した。

もちろん、やり遂げたことには達成感もあるし、終わったことへの安堵感もあると思います。

でも、ここで気をつけたいのは、目的を達成できたという結果だけで、その経験を終わらせてしまうことです。

本当はどれだけ眠かったのか。
どれだけ疲れていたのか。
食事や休息をどれだけ後回しにしたのか。
自分にどれだけ無理をさせたのか。

そこを振り返らないまま、次に同じような状況になったとき、

「前もあのくらい頑張れたし、今回もいける」
「このくらいの無理なら大丈夫」

と思ってしまう。

私自身、まさにそうでした。

無理をしてでもやり遂げた経験があるから、次も同じように考えてしまう。

眠いし、つらいし、疲れている。それは分かっているんです。
でも、それさえ我慢すればできる。前もできたんだから、今回もできる。

そうやって、無理をすることを前提に頑張り続けていました。

振り返ってみると、私はそこで間違った形の成功体験を積み重ねていたんだと思います。

できたという結果は残るけれど、そのために自分がどれだけ無理をしたのかは、次の判断に活かされない。

だから、また同じように頑張ってしまう。

でも、睡眠を削ったり、食事を取らなかったり、自分の体や生活を犠牲にするような頑張り方は、何度も繰り返せるものではありません。

そのときは何とかできたとしても、無理をしているという根本は何も変わっていないんです。

頑張れる量には限界があります。
無理を重ねれば、いつか抱えきれなくなるときが来ます。

私の場合、それが心と体の限界でした。

頑張れる量がとうとう溢れてしまい、心も体もパンクして、うつ病になりました。

あのときの経験があるからこそ、今は伝えたいんです。

「1回できたこと」と、「続けられること」は違います。

無理をしてできたことを、次からの当たり前にしないでほしい。

頑張れた自分を否定する必要はありません。でも、その頑張り方をこれからも続ける必要はないんです。

本当にやりたいことだからこそ、長く続けてほしい

ここで一度、考えてみてほしいことがあります。

そこまで無理をしてでも頑張りたいことは、本当に自分がやりたいことでしょうか。

もしかしたら、実はそれほどやりたいわけではないけれど、業務だから、仕事だから、やらなければいけないからと、自分を奮い立たせていることもあるかもしれません。

もちろん、仕事や役割の中には、自分の気持ちだけでは決められないこともあります。

それでも、やらなければいけないことのために、自分をどんどん壊していくことは、本当にあなたが望んでいることでしょうか。

今こそ一度立ち止まって、自分にとって何が大切なのか、もう一度考えてみてほしいんです。

そして、もし無理をしてでも頑張りたいことが、本当に自分のやりたいことなら。

私は、もっと長く続けていくために、ちゃんと休んでほしいと思っています。

好きな仕事、叶えたい夢、大切にしている活動。
どうしても実現したい目標。

それだけのエネルギーを注げるものがあるなら、なおさら途中でできなくなってほしくない。

今は全力で取り組めていても、自分のことを後回しにする頑張り方を続けていたら、いつか心や体がついていかなくなるかもしれません。

私は、無理を重ねて自分では止まれなくなったとき、最後は心や体が強制的にストップをかけてくることがあると思っています。

疲労が蓄積して体の病気につながったり、心が限界を迎えて精神疾患やうつ病になったり。

これは医学的な見識ではなく、私自身の経験を通して感じていることです。

誰かが必ず教えてくれるわけでもないし、自分では止まることを選べなくなっていることだってある。

だからこそ、自分がまだ動けるうちに、自分の状態に気づいてほしいんです。

本当にやりたいことなら、なおさら長く続けられる自分でいてほしい。

そのために休むことは、頑張ることを諦めることではありません。
大切なものを、これからも大切にし続けるための選択です。

頑張り方を見直すことも、前に進むこと

頑張り続けることが習慣になっていると、立ち止まること自体が難しくなることがあります。

だから、まずはほんの少し、自分のやり方を見直してみてほしいんです。

今抱えている仕事や役割は、本当に全部自分でやる必要があるのか。
優先順位を変えられないか。
誰かに相談したり、頼ったりできないか。
睡眠や食事、自分の時間を削らなくても続けられる方法はないか。

全部を一度に変えなくてもいいんです。

頑張ることをやめるのではなく、頑張り方を見直す。
自分の状態に合わせて、休むことも、進め方を変えることも、自分で選べるようになる。

これも、レストデザイン®で大切にしていること。

そして、自分では気づきにくいときには、誰かの言葉を頼ってもいい。

進みたいときには背中を押してくれて、無理をしているときには立ち止まるきっかけをくれる。

そんな人がそばにいてくれることも、大切だと思います。

もし今、「まだできるから」と頑張り続けているなら、一度、自分に問いかけてみてください。

それは本当に自分が大切にしたいこと?
今の頑張り方は、この先も続けていけるもの?

休むことも、頑張ることも、どちらか一方が正解なのではありません。

大切なのは、自分の状態を知り、自分がどうしたいのかを考えて選ぶこと。

無理をしてできたことを、次からの当たり前にしない。

あなたが大切にしたいことを、これからも大切にしていくために。

頑張る自分だけでなく、立ち止まる自分のことも、どうか大切にしてあげてください。
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