有給休暇取得率、過去最高というニュースの裏側

有給休暇取得率、過去最高というニュースの裏側

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コラム

有給休暇の取得率が、過去最高を更新したというニュースがありました。
厚生労働省の調査によると、直近の取得率はおよそ67%。
数字だけ見ると、働き方はずいぶん良くなっているように見えます。

たしかに、有休が取りやすくなったこと自体はいいことです。
数年前まで、有休を消化しきれずに終わる、なんて話はよく聞きました。

ただ、ちょっとだけ引っかかることがあります。

それは、「有休を取れた」ということと、「ちゃんと休めた」ということは、必ずしもイコールじゃないという点。

休みの日に仕事のメールが気になってスマホを何度も開いていたり、休んでいるはずなのに頭の中は仕事のことでいっぱいだったり。
それって、カレンダー上は休みでも、実際には休めていません。
これ、実は当然の話でもあって。
休んだ日の分の仕事が消えてなくなるわけじゃなく、前か後ろのどこかにしわ寄せが来るだけだったりします。
むしろ「休んだ分、後で取り返さないと」という気持ちが働くから、余計に気が抜けなくなるのかもしれません。

同じ「休んでください」でも、状況によって受け取り方はまったく違います。
仕事がちゃんと片付いたうえでの休みなら、純粋にプラスの楽しみとして待ち遠しい。
でも、仕事量はまったく減っていないのに「休んでください」と言われたら、それはただの先送りにしかなりません。
この2つを同じ「休み」として扱ってしまうところに、そもそも無理があるんです。

数字が伸びているのは、素直に喜んでいいニュースです。
でも本当に見なきゃいけないのは、休みの日数じゃなくて、「このタスク量は、そもそも現実的な量なのか」というところ。
与えられた休日を消化することと、自分の意思で休む時間を確保することは、似ているようで全然別の話です。
もちろん、タスク量そのものは自分一人では決められないこともあると思います。
それでも、その中で「これは本当に自分がやるべきことなのか」を考えることはできるはずです。
誰かに任せる、やり方や手段を変えて効率化する。
そうやって、自分で休みのための道を切り開くことだって、できるんです。

でも、それすら考えられないとしたら。
それはもう、余白がまったくなくて、思考そのものが限界に近づいているサインなのかもしれません。

実はその余白のなさ、知らず知らずのうちに自分自身で作り出しているケースもあります。
次回は、その話を。
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