12月の「特定最低賃金」の改定前に、自社が対象かを3分で確かめる方法

12月の「特定最低賃金」の改定前に、自社が対象かを3分で確かめる方法

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法律・税務・士業全般
10月に県の最低賃金が上がり、パートさんの時給を直した会社は多いと思います。
ただ、製造業や自動車の販売など一部の業種には、県の最低賃金とは別に「業種ごとの最低賃金」があります。特定最低賃金(産業別最低賃金)です。

この特定最低賃金は、県の最低賃金とは時期がずれて、例年12月ごろに改定されます。令和7年度は、改定112件のうち82件が12月の発効でした。10月に直して終わりにしていると、業種によっては足りないことがあります。

■ 確かめ方は3つだけ

1. 自社の業種に特定最低賃金があるか、「※」が付いているか
厚生労働省の「特定(産業別)最低賃金全国一覧」で、事業場のある都道府県を選びます。工場が別の県にあれば、その県も見ます。
・※が付いている業種:業種の額は県の額より低いので、県の最低賃金を使います
・※が付いていない業種:業種の額のほうが高いので、対象の人には業種の額を使います
2つの最低賃金がかかる人は、高いほうで判定します(最低賃金法第6条)。

2. 令和8年度の額と発効日
額と発効日は、決まった県から順に各労働局が公表します。10月に県の額が追い越した業種でも、12月の改定で業種の額が上がれば、また業種の額のほうが高くなることがあります。締め日が月末以外なら、発効日の前と後で分けて確かめます。

3. 対象外の人は誰か
18歳未満または65歳以上の人、雇い入れ後一定期間内の技能習得中の人、その業種に特有の軽易な業務をする人は、業種の額の対象外です。ただし、対象外の人にも県の最低賃金はかかります。65歳以上だからといって、県の額より下げてよいわけではありません。

■ 例:千葉県の鉄鋼業(2026年10月時点)
・業種の額:1,210円(2025年12月25日から)
・県の額:1,195円(2026年10月1日から)
同じ仕事をしている2人でも、64歳の人の下限は1,210円、65歳の人の下限は県の1,195円です。時給1,200円なら、64歳の人は10円足りません。県の額に合わせて直しただけだと、ここが漏れます。



■ 判断が要るところは、人に残す
自社の業種がどの特定最低賃金に当たるか、その人が「軽易な業務」に当たるかは、仕事の中身で決まります。迷ったら、都道府県労働局の賃金室に確かめるのが確実です。

■ 人ごとに「どの額で見るか」を分けて判定する
人数が多いと、「この人は業種の額、この人は県の額」と頭の中で分けて確かめるのは、手間も漏れも出やすくなります。
私がココナラでお渡ししている「最低賃金チェック表」(Excel・令和8年度の47都道府県入り)は、県の額と業種の額(改定前・改定後)を入れると、高いほうで判定します。65歳以上の人など対象外の人は、県の額だけで判定します。時給・日給・月給の人が混ざっていても、下回る人と足りない額が分かります。12月に業種の額が改定されたら、その額を入れ替えるだけで確かめ直せます。



※ 金額は2026年10月時点の公表資料によります。改定後の額は、各労働局の公表で確かめてください。
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