「最低賃金は10月1日に上がった」と思って、10月の給与の準備を終えた方もいると思います。
実際に10月1日に上がったのは、15の都道府県だけです。10月7日の時点で、まだ22県が残っています。
■10月中に上がる12県(改定前→改定後の時間額)
・山口 10月8日(1,043円→1,101円)
・島根 10月10日(1,033円→1,092円)
・広島 10月11日(1,085円→1,141円)
・秋田 10月14日(1,031円→1,090円)
・静岡 10月15日(1,097円→1,154円)
・福島 10月16日(1,033円→1,094円)
・茨城 10月18日(1,074円→1,136円)
・宮崎 10月24日(1,023円→1,085円)
・鹿児島 10月25日(1,026円→1,090円)
・青森 10月29日(1,029円→1,090円)
・高知 10月29日(1,023円→1,086円)
・山形 10月30日(1,032円→1,092円)
■11月以降の10県
山梨・徳島・愛媛・大分(11月1日)、長崎(11月2日)、佐賀(11月15日)、京都(11月16日)、岩手・熊本(12月1日)、沖縄(12月2日)
日付と金額は、厚生労働省「令和8年度 地域別最低賃金 答申状況」によるものです。
■区切るのは、締め日ではなく発効日です
最低賃金が給与の締め期間の途中で上がるときは、発効日以降に働いた分から、改定後の額以上を払う必要があります(厚生労働省のQ&A)。「翌月の締めから上げる」は通りません。
たとえば山口県で20日締めの会社なら、10月分の給与(9月21日〜10月20日)のうち、10月7日までの分は改定前の1,043円、8日からの分は改定後の1,101円と比べます。
1日以外の日に上がる県では、月末締めの会社でも、その月の給与の途中で最低賃金が変わります。
■時給の人、月給の人の確かめ方
時給の人は、発効日より後の時間を改定後の額と比べます。時給1,060円の人なら、山口県では8日から41円足りなくなります。80時間なら3,280円です。発効日で時間を分けるのが手間なら、締め期間の初日から時給を上げてしまうのがいちばん簡単です。
月給の人は、月給を1か月平均所定労働時間(年間の所定労働日数×1日の所定労働時間÷12)で割って時間額にしてから比べます。通勤手当・皆勤手当・家族手当・残業代は、計算に入れません。
■発効日の前日までにやること
1. 自分の県の発効日が、どの月の給与のどこに来るかを確かめる
2. パート・アルバイト・学生・契約社員も含めて、全員を時間額にそろえて比べる
3. 給与ソフトの単価を変える日を、締め期間の初日にするか発効日にするか決めて入れる
事業所が複数の県にある会社は、県ごとに発効日が違うので、本社の県の日付だけで動くと漏れます。
■毎年の確認を、1枚で済ませる
最低賃金は毎年上がります。そのたびに全員の給与を電卓で時間額に直すのは大変です。
都道府県を選ぶと改定前後の額と発効日が入り、時給・日給・月給が混ざっていても、下回る人が赤く出るチェック表を用意しています(令和8年度・47都道府県入り、Excel 1ファイル)。
具体的な判断は、管轄の労働基準監督署または社会保険労務士にご確認ください。