視点が変われば失敗も変わる?積み重ねた経験が〈今日〉を助けてくれた話

視点が変われば失敗も変わる?積み重ねた経験が〈今日〉を助けてくれた話

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こんばんは、心象画家の卯月螢です。
HSP気質の繊細な感覚と色彩心理の知識を大切にしながら、画家・色彩心理セラピストとして活動しています。

昨日は雨が降ってジメジメと蒸し暑い一日でしたが、本日は一転して気持ちの良い快晴。
すっかり気分を良くした私は、近々出店を控えているマルシェに向けて、見本用の作品制作に励んでいました。
しかし、そこで予期せぬ「失敗」をしてしまったのです。

透明なレジン液を流し込む際、うっかり量が多くて溢れ出てしまい、慌てて拭き取ろうとしたら、どんどん広がって収拾がつかなくなってしまったのです。
「レジン液が多すぎたのか、それとも気温のせいで液がゆるくなっていたのか……」
今まで一度も起こしたことのない失敗。
頭が真っ白になり、心臓が激しく脈打ちました。

「とりあえず、離れよう」

こういう時、焦ったまま無理に修正しようとすると、さらに傷口を広げてしまいます。「失敗してしまった」という後悔の時間の延長線上にいるうちは、心も行動も萎縮してしまうからです。
そこで私は、ひと呼吸置いて「席を外す」という選択をしました。
一旦その空間から物理的に離れ、別の作業を行うことで、頭を切り替えることにしたのです。

上手くいかない時、人はどうしても「上手くいかなかった視点」のまま物事を見続けてしまいます。それでは、過去の苦い失敗や、最悪の未来の予想図しか頭に浮かんできません。
けれど、一度そこから離れて視点を変えると、不思議と全く違う風景が見えてくるものです。

私はこれまで、HSPとしての刺激の弱さゆえに、24時間365日、常に緊張の糸を張り詰めて生きてきました。何か大きな音がすると鼓動が激しくなり、不機嫌な人を見ると自分の失敗を疑います。

今振り返ると、その時の黄色の印象は〈緊張〉でした。
【黄色】が視界に入ると、無意識に鼓動が早くなり、目を背けてしまっていたのです。
黄色は色彩心理で「緊張」を表す色。思えば、自分の張り詰めた神経を逆撫でするような、苦手な色でした。

春の息吹(正面).png


しかし現在の私は、絵を描くときにこの【黄色】をとても好んでよく使います。
黄色を下地に忍ばせると、その上に重ねる色の発色が良くなるという技法的な理由もありますが、それ以上に、私の心そのものが黄色を受け入れられるようになったからだと思うのです。

最近、私が無意識に惹かれている3つの色は〈黄色・オレンジ・ピンク〉

振り返れば、かつての私にとって黄色は「緊張」、オレンジは「トラウマ」という、あまり良い印象を持たない、できれば避けたい色たちでした。
そんな色たちが、今の私にとって〈傍に置きたい色〉として浮かび上がってきたことに、自分自身でも驚いています。

今の私にとって「忘れたくない気持ちの色」として書き換わったのかもしれません。
緊張の日々があったからこそ、今の幸せを大切にできます。
トラウマがあったからこそ、その中に両親との大切な思い出に気付けました。

人間の心の色の印象は、経験を重ね、傷と向き合うことで、変化するものだと実感します。


席を外した事で頭が冷えたのか、良いアイデアが浮かびました。

「よし、これならいける!」

頭がクリアになった私は、再び作品と真っ直ぐ向き合いました。

そして、はみ出してしまった凸凹の箇所をなぞるように、煌めく【金色(ゴールド)】で美しい縁取りを作り、モデリングペーストという立体感を出せる絵の具を使って、絵画の周りにまるで本物の「額縁」のような立体的な装飾を形成してみたのです。

マルシェ見本③.png
※ほぼ修正したようには見えませんね

当初の予定通りの構図では完全になくなってしまいました。
けれど、仕上がった作品は、想像を遥かに超えるほど、深い満足感を与えてくれるものに生まれ変わっていたのです。

しかし、これもトラウマを受容し変換した結果かもしれません。
このピンチをチャンスに変えた発想の転換は、実は、私が鬱病を患う前に勤めていた「画材店での8年間」の記憶と経験がもたらしてくれたものでした。

8年以上、毎日毎日、何千枚もの絵と額縁を見続けてきたからこそ、「この色と形には、どんな額が合うか」が直感的にすぐ閃いたのです。
簡単な修復の経験もあったため、どの素材を使えば美しい立体が作れるかも、私の身体がちゃんと覚えていてくれました。

鬱病で倒れ、筆を握れなくなった時、私は「画材店で働いていた時間を、すべて無駄にした」と、自分の過去を激しく後悔し、否定したことがありました。

けれど、それは違ったようです。

過去のどんなに苦しかった経験も、失敗の記憶も、すべては今の私を形作り、助けてくれるための大切なパーツ(財産)だったのだと、今回のレジンの失敗が教えてくれました。


人生には、自分の思い通りにいかない「失敗」や、予期せぬトラブルがつきものです。時には、過去の苦しい記憶(トラウマ)に引っ張られて、心が身動きできなくなってしまうこともあるかもしれません。

けれど、かつての私が「緊張の黄色」を「希望の黄色」に変えられたように。
今日のレジンの失敗を、画材店時代の経験を使って「金色の額縁」という新しい価値に変えられたように。

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☆月曜日にマルシェに参加するため、ブログはお休みします。
なので、明日ブログを掲載しようと思うので宜しかったら見てください。

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