【労基法】シフト制の年次有給休暇、付与日数はどう決める? ~厚生労働省が算定方法を明確化~

【労基法】シフト制の年次有給休暇、付与日数はどう決める? ~厚生労働省が算定方法を明確化~

記事
法律・税務・士業全般
神戸の社労士、井上です。



さて、

令和8年6月19日に、厚生労働省は「シフト制により就業する労働者の適切な雇用管理を行うための留意事項」を改正しました。

いわゆる「シフト制」について|厚生労働省



今回の改正で、実務担当者が悩みやすかった「シフト制労働者の年次有給休暇の付与日数」の考え方が、より分かりやすく示されています。

シフト制でも年次有給休暇は発生します
「勤務日が毎月変わるから有給休暇はない」と考えてしまう方もいますが、そのようなことはありません。



シフト制で働く方も、6か月継続勤務し、出勤率が8割以上であれば年次有給休暇が発生します。

週30時間未満で勤務日数が少ない方は、所定労働日数に応じた比例付与となります。

問題は「所定労働日数」が決められないケース
シフト制では、

毎月勤務日数が異なる

契約書に週○日勤務と定めていない

というケースも少なくありません。

この場合、「比例付与の日数をどう計算するのか」が実務上の悩みでした。

今回、厚生労働省が算定方法を明確化
所定労働日数を算出しにくい場合は、次の方法で判断して差し支えないとされました。

初回(入社6か月後)
6か月間の実際の労働日数を2倍して、年間所定労働日数とみなします。

例えば、

入社後6か月で95日勤務

であれば、

95日×2=190日

年間190日勤務と考えて、比例付与の日数を決定します。

2回目以降
入社1年6か月以降は、

前年1年間の実際の労働日数

を年間所定労働日数とみなして判定します。

「勤務日数の目安」を契約書に記載することも有効
労働契約書に

「月15日程度勤務」

「週4日程度勤務」

などの目安を定めている場合は、その日数から計算した方が労働者に有利であれば、

その方法を採用しても差し支えないとされています。

まとめ
シフト制の労働者であっても、年次有給休暇を付与しないことは認められません。



今回の改正では、「所定労働日数が決められない場合」の具体的な算定方法が示され、実務上の判断がしやすくなりました。

飲食店、美容室、介護事業所、小売業など、シフト勤務を採用している事業所では、一度、労働契約書や有給休暇の管理方法を確認しておくことをおすすめします。





労務プランニング オフィスINOUE

社会保険労務士:井上 正宣
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