気に食わない人がいても、別のクラスだから多少のことは目を瞑っていられる。
気を揉むことは最小で済む。
しかし、ひとたび同じクラスになったら、そうはいかない。最低1年間くらいはそのまま走り続けるというのがクラス替え。学生はこの日を楽しみにしつつも、不安も抱えている。その心境はまさにカオスだ。
中2の頃、同じ苗字の男子が自分以外にふたりいた。当時はそのクラス替えの事実に、まったくセンスが無いなと感じた。
「え!こんなことある?」とクラスメイトはざわつき、ロンブーが世に出始めた頃だったので、
田村淳、田村亮よろしく、「1号、2号、3号と呼ぼう!」と2週間ほど話題になった。
魔法使いサリーに出てくる三つ子
「トン吉、チン平、カン太」じゃあるまいし。
GWが明けでもまだ葛藤が残っている。
自分の色を出したい年頃に、こんな酷なことをしやがってと、クラス替えを担当しそうな教師を頭に浮かべてみた。実際聞いてみたところ、はぐらかされたのだからいわゆるこども扱いだ。思いもよらぬこの展開は厨二病で化膿しちゃった感じ。
A〜Eまで5クラスあるのだから、クラスごとにひとりいれば十分。
ましてや、鈴木、佐藤のような日本を代表するツートップの苗字でもないのだから、その押し付けがましさはクドさを含んでいる。
その2人とは特に仲がいいわけではなかったので互いのシマを譲らぬ気持ちでいたのだろう。
自分中心に回っていた世の中が、そうではないとクラス替えにより思い知らされた。
今だったら
「あ、同じ苗字じゃん!よろしく!」とスマートに笑顔で挨拶を交わせる余裕はある。
「同じクラスで出会ったことに縁を感じる。ネプチューンみたいなトリオ芸人にならないか?」と半ば真剣に口走り、人の人生を巻き込んでいるかもしれない。ボギャブラと笑う犬面白かったな。
中3になり、同じ苗字の2号と3号はそれぞれのクラスに振り分けられた。
1号、2号、3号は、それぞれの星で残りの学校生活を謳歌した。
センスの無いクラス替えから四半世紀が経とうとしているが、あの時の2号と3号は今頃、ウルトラの父になっているのだろうか。
それはわからない。