入院中の認知症悪化を防ぐために家族にできる関わり【現場でみた実例つき】

入院中の認知症悪化を防ぐために家族にできる関わり【現場でみた実例つき】

記事
コラム
今回は
入院中の認知症のご家族との関わりで
私の中に特に印象に残っている
「家族の関わり方」について書きたいと思います。

面会が制限される中で、
「面会もできないし
何もしてあげられていない気がする」

そんな不安を感じている方も
多いのではないでしょうか。

在宅で過ごしている時と比べて
入院中の生活はとても単調です。
今日は何月何日、何曜日なのか。
次に何をするのか。
入院中は
予定があれば看護師さんが知らせてくれ
時間になれば食事が運ばれ
寝る時間になれば電気が消えます。

自分で考えたり、準備したり
片付けをしなくても
一日が静かに過ぎていきます。

在宅で暮らしている時は
今日は何を食べようか
ご飯を食べたから薬を飲もう
今日はデイサービスの日だな
この曜日は好きなテレビがあるな
など、無意識のうちに
時間や日付を意識しながら
一日を過ごしています。
在宅生活では、自然に「頭」「感情」を使っているのです。

認知症があっても、
家族が何気なく言葉にすることで、
こうした「考えるきっかけ」は
日常の中にたくさんあります。

入院によって
こうした刺激が極端に減ると
頭を使う機会そのものが減り
感情が動く場面も少なくなります。

認知症によって
なぜ入院しているのか分からない場合
不安だけが強くなり
不安が頭から離れない状態に
つながることもあります。

この状態が続くと、認知症の症状が
強く出てしまうことがあります。
ですが、
「特別なことをしないと防げない」
という話ではありません。

以前、私が担当した患者さんのご家族は
毎朝このようなメールを送っていました。

「今日は○月○日○曜日です
天気は○○で、今日はいつもより寒いようです
○時から、好きなテレビがありますよ」

このメール一つで
・今日は何日で何曜日なのか
・今の季節や外の様子
・一日の中の楽しみ
が自然に伝わります。

この関わり方の良いところは
情報が「視覚的に残る」ことです。
電話で伝えると
忘れてしまえばそれで終わってしまいますが
メールであれば
何度でも見返すことができます。

在宅で楽しみにしていたテレビが
病院でも見られると知ることは
入院中でも
「楽しみがある」という感覚につながります。
楽しみがあることで
時間を意識するきっかけになり
感情が動くこと自体が
とても大切だと感じています。

好きなテレビの話題は
看護師さんとの会話にもつながり
コミュニケーションのきっかけになります。
医療職が
「話しかけやすいきっかけ」が
ベッドサイドにあることで
人との関わりが極端に減ることは
少ないと、現場で感じてきました。

次回は
こうした「関わりのきっかけ」を
具体的にどう作るかについて
書いてみたいと思います。

【面会ができない中で悩んでいる方へ】
面会が制限される中で
「これでいいのかな」
「何かできることはないのかな」
と悩んでいませんか?
認知症のご家族の
入院中の関わり方についても
一緒に状況を整理するお手伝いをしています。
一人で抱え込まずに
気軽に声をかけてくださいね。

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