セラー業務支援室です。
私は医薬品メーカーで30年間、営業事務として働いています。
以前書いた「責任転嫁する人」という記事が、想像以上に多くの方に読まれていました。
それだけ「身近にいて困っている」「どう向き合えばいいかわからない」
と悩んでいる人が多いのだな、と改めて感じています。
前回は【部下・後輩】のパターンについて書きましたが、
今回は【上司・先輩】のケースについて書いてみたいと思います。
もし、あなたの上司や先輩がある言葉を頻繁に使う人だったら、
私は少し距離を取るようにしています。
それは、
「誰が言った?」
という一言です。
■ある場面で、この言葉を頻繁に使う人の意図とは
報告・連絡・相談、いわゆる“ホウ・レン・ソウ”をしたとき。
本来であれば
• どう対応すべきかを考える
• 内容をもう少し深掘りして確認する
といった反応が返ってきそうな場面で、
真っ先に「誰が言った?」と聞いてくる上司や先輩がいます。
このタイプの人は、話の中身よりも「発言者の立場」を重要視しているのが特徴です。
もちろん、人間関係を整理しないと前に進めない話題の場合は別です。
しかし、そうではない通常の業務報告で「誰が言ったのか」を最初に確認する人は、
言った人によって対応を変えるという前提で動いていることが多いのです。
たとえば――
• 取引先が言ったのか
• 取締役などの重役なのか
• 自分と同じ立場の人か
• それとも部下・後輩なのか
さらに取引先の場合でも、
• 偉い方なのか
• 担当者レベルなのか
ここまで細かく「誰が言ったか」を見ています。
つまり、発言の中身ではなく、相手との“力関係”を見ているのです。
さらにあなたが伝えた内容そのものは信用されていない可能性もあります。
だから、別の誰かに確認を取りに行くのです。
このような人は、あなたから報告を受けたあと、その内容を、
• 言った本人に確認する
• 部下の場合は、その上司に確認する
という行動を取りがちです。
これは裏を返せば、
あなたの言ったことをその場で判断材料にしていないということです。
■どんな状況でも、この言葉を多用する人の考え方
ここまで読むと、
「それって、連携が取れていていいことじゃない?」
と思う人もいるかもしれません。
ですが、これが権限のある上司の場合は話が別です。
「なぜあなたが判断しないの?」となりますよね。
先輩の場合はまだ理解できます。
先輩自身もまた部下の立場なので、内容によっては上司に相談する必要があるでしょう。
ただ、その場合は
「それ、上司に相談しよう」
と、最初からそう言えばいい話です。
問題なのは、どんな内容・状況でも「誰が言った?」を多用する人です。
もちろん、莫大な損害が出る可能性があるような案件や、
重大な判断を伴う内容は、重役案件になりますし、
上司一人では判断できない場合もあります。
そういった場面で「誰が言った?」と確認するのは当然です。
ですが、内容に関係なくこの言葉を多用する人は、
自分では判断せず、責任を取りたくないために“誰か”へ振ろうとしている可能性が高いと感じています。
■私の経験談
最後に、私自身の経験談をひとつ。
社規社則に明確に反する指示を受けたことがあり、
該当箇所を示して
「ここにこう書いてありますよ」
と伝えました。
すると返ってきた言葉が、
「誰が言った?〇〇の指図か?」
でした。
私は営業事務を担当していますので、
その社規社則は業務上、知っていて当然の内容でしたので、
誰かの指図でも何でもありません。
その瞬間、たぶん私は「はあ?」という顔をしていたと思います(笑)。
それ以降、距離を置いた態度を取るようになり、今でも犬猿の仲です。
後から知ったのですが、その人は
仕事をとにかく人に振ることで有名な人でした。
――やっぱりな、と思いました。
■「誰が言った?」を多用する人との付き合い方
「誰が言った?」を口癖のように多用する人は、
• まず“責任の所在”を探す
• できる限り“責任回避”を優先する
可能性があります。
もし心当たりがあるなら、
無理に分かり合おうとしなくても大丈夫です。
仕事上の距離感を保ち、必要以上に深入りしない。
それも、立派な自分を守る選択だと思います。
そういう人のことは、周りも口にはしませんが、ちゃんとわかっています。
査定に影響するのでは…と不安になるかもしれませんが、
与えられた仕事をきちんとこなしていれば、
距離を置いた態度をとったとしても、
極端に悪い評価をつけられることはまずありません。
なぜなら、こうしたタイプの上司は
「責任を問われること」を何より嫌うからです。
もし極端に低い査定をつければ、
その理由をさらに上の上司や人事部から説明を求められます。
それを避けたいので、理不尽な評価はしにくいのです。
こちらが大人の対応を続けていれば、必要以上に心配する必要はありません。
淡々と、自分の仕事を丁寧に積み重ねていけば大丈夫です。