セラー業務支援室です。
私は医薬品メーカーで営業事務として30年働いています。
同じ会社で長く勤めていると、時代の変化とともに制度が変わっていく様子を間近で見ることになります。
今回のブログでは、「副業」 について書いてみたいと思います。
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先日、この記事を拝見しました。
【増え続ける「隠れ副業」 残業代の算出方法に問題か? 今後見直されるべきか? #エキスパートトピ(横山信弘) - エキスパート - Yahoo!ニュース】
辞書で「副業」を調べると、“本業のかたわらにする仕事” とあります。
実際、私が社会人になった30年前にも副業をしている人はいました。ただし、当時は会社に副業規定などなく、ほとんどの企業が「特に触れない」状態だったと思います。
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■ 副業は昔からあった
昔の副業といえば、家業の手伝い、財テク、趣味の延長などが中心でした。
自分の得意分野や属性を活かし、必要とされる場で対価を得る—そんな自然な形で行われていたのです。
また、年間20万円以下の収入には申告義務がないため、国も「小さな副収入」は黙認してきました。20万円を超えれば確定申告をすればよいだけで、いわば“個人事業主としての小さな活動”が副業の定説だったわけです。
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■ コロナ禍が副業規定を生んだ
では、なぜここ数年で企業が副業規定を整備し始めたのでしょうか。
私は、コロナ禍で本業の稼働が止まってしまった人たちへの“救済措置”として、副業を認めざるを得なかったことが大きいと感じています。その流れの中で、国は本業と副業の労働時間を合算して残業代を計算する「通算ルール」を設けました。複数の仕事を掛け持ちする働き方が急増したことへの対応だったのでしょう。
一度制度ができると、よほどの理由がない限り撤廃は難しいものです。
そのため、コロナ禍が収束した今も副業規定は残り、むしろ「副業OK」を採用のアピール材料にする企業も増えています。
しかし、ここに“企業の本音”あり、「副業OK」は決して副業を推奨していないのです。
実際の採用現場では、面接官があえて「副業」という言葉を持ち出し、どの程度の活動をしているのかを探ることもあります。
そして残念ながら、副業をしている、あるいは副業に強い関心を示す応募者に対して“採用を見送る判断材料”として扱われることもあるのが現実です。
それと、会社の制度には“使いにくいもの”も多いのが現実です。
生理休暇が使いづらいと感じる女性社員が多いように、副業制度も実際には活用しにくい側面があると私は思っています。だから記事にあるような「隠れ副業」が存在するのです。だがそれは副業規定のない時代から、社員はこっそり副業を行い、発覚しても内容に問題がない場合は“内密に認める”という運用が存在していました。
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■ 「副業=本業の給与が低いから」だけではない
記事のコメント欄には「副業をするのは本業の給与が低いからだ」という意見が多く見られました。
確かに、デフレの30年で給与が大きく伸びていないのは事実です。私自身も例外ではありません。
ただ、長く社会に出ていれば、経験に基づくスキルが必ず身についているはずです。
そして、そのスキルを必要とされる場を自分で作ることもできると私は思っています。
逆に言えば、スキルも経験もない状態では、本業でそれらを積むことが最優先であり、アルバイト的な副業をしている場合ではありません。
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■ 若いうちに「自分の軸」を見つけることが大切
だからこそ、若い世代には
• 自分は何に向いているのか
• 何に興味があるのか
を深掘りし、その分野で経験を積んでほしいと思います。
それが仕事であれ趣味であれ、必要とされる人材になれば、本業でも副業でも稼ぐ力につながります。
今は行政も若い世代に向けて多くの支援制度を用意しています。
アルバイト的な副業に時間を割くより、そうした制度を活用してスキルと経験を磨くほうが、長い目で見て必ずプラスになると私は思っています。ぜひ自分の強みと興味を掘り下げて、経験を積んで、「稼ぐ力」をつけてほしいと思います。