まず確認したい「契約書の特約」と原状回復5つのチェックポイント
賃貸物件を退去するとき
・敷金がほとんど返ってこない
・思っていたより高い退去費用を請求された
・原状回復費が本当に妥当なのか分からない
このような悩みはとても多いです。
実際、退去時の費用トラブルは賃貸でよくある問題のひとつです。
ただ、多くの方が最初にやってしまうのが
請求額だけを見て高い・安いで判断することです。
本当に大切なのは
まず「何を根拠に請求されているのか」を確認することです。
そのとき最初に見るべきなのが、契約書の特約です。
今回は退去費用に納得できないときに確認したいポイントを
わかりやすく整理してご紹介します。
1.最初に見るべきは「契約書の特約」
退去費用のトラブルで、最初に確認してほしいのが契約書です。
特に大事なのが特約の内容です。
賃貸契約では
原状回復について一般的なルールとは別に
特別な取り決めが書かれていることがあります。
たとえば、
・退去時のハウスクリーニングは借主負担
・壁紙は退去時に全面交換
・敷引きがある
・クロス交換費用が固定で決まっている
といった内容です。
こうした内容が契約書にしっかり書かれていて
契約時に同意している場合は、有効とされることがあります。
そのため退去費用について確認するときは
まず次の3つを見てください。
・契約書の特約
・原状回復に関する条項
・退去時の費用負担ルール
ここを見ないまま話をすると
管理会社や貸主との話がかみ合わないことがあります。
2.普通に使ってついた傷まで請求されていないか
次に確認したいのが、通常損耗と経年変化です。
借主には部屋を入居時と
まったく同じ状態に戻す義務があるわけではありません。
普通に生活していて自然につく傷や汚れは
基本的に貸主負担とされることが多いです。
たとえば、
・家具を置いていたことでできた床のへこみ
・テレビの後ろの壁の黒ずみ
・日当たりによる壁紙の色あせ
・画びょうの小さな穴
こうしたものは、借主負担ではない可能性があります。
請求書の中にこのような費用が含まれていないか、よく確認してみましょう。
3.修繕する範囲が広すぎないか
借主の不注意で汚れや傷をつけた場合は、修繕費を負担することがあります。
ただし、その場合でも必要以上に広い範囲の費用まで
払う必要はないことが多いです。
たとえば壁紙を一部だけ汚してしまった場合でも
部屋全体の張り替え費用をそのまま請求されるとは限りません。
一般的には、修繕は必要な範囲だけで考えるのが基本です。
壁紙なら、傷や汚れがある面だけが借主負担になるケースも多くあります。
請求内容を見たときは
「本当にそこまで広い範囲を直す必要があるのか」を確認することが大切です。
4.年数に応じた減額が考慮されているか
原状回復費では、経過年数も大事なポイントです。
壁紙や設備は、新品のまま価値が続くわけではありません。
年数がたてば、その分だけ価値は下がっていきます。
たとえば
壁紙は一般的に6年程度で価値がかなり下がると考えられています。
つまり、長く住んでいた場合は
借主の負担額もその分軽くなるのが基本です。
それなのに古くなっているものについて
新品交換と同じ金額を請求されているケースもあります。
請求書を見るときは
「古くなっている分がきちんと差し引かれているか」も
確認してみてください。
5.その傷や汚れは本当に自分の責任か
意外と多いのが入居前からあった傷や汚れまで請求されるケースです。
たとえば、
・入居したときからあった壁の傷
・最初からあった床のへこみ
こうしたものまで借主の責任として扱われることがあります。
そのため、次のような資料がないか確認しましょう。
・入居時に撮った写真
・物件状況確認書
・入居チェックシート
もし「これは自分がつけたものではない」と思うものがあれば
そのまま支払う前に説明を求めることが大切です。
まとめ
退去費用に納得できないときは、感情だけで判断しないことが大切です。
まずは次の順番で確認してみてください。
①契約書の特約を確認する
②原状回復費の内訳を見る
③明細や計算方法を確認する
そのうえで
・どこを直すのか
・なぜその費用になるのか
・借主負担になる根拠は何か
を管理会社や貸主に説明してもらいましょう。
退去時は焦ってしまいやすいですが
内容をきちんと確認するだけで、不要な支払いを防げることもあります。
慌ててサインしたり、すぐに支払ったりする前に
一度落ち着いて整理することをおすすめします。