EC運営の配送業者を1社に絞った理由|判断コストを下げる実務設計

EC運営の配送業者を1社に絞った理由|判断コストを下げる実務設計

記事
ビジネス・マーケティング
EC事業運営で配送業者の選定はコストに直結する重要な意思決定かと思います。また、意思決定基準は、企業や事業により異なるので、正解は一つではありません。本日は事業(経営)と現場の両視点を考慮した私なりの一つの見方を書いてみました。気づきがあれば幸いです。

結論
自社EC(Shopify)、モールEC運営(楽天・Yahoo・Amazon)やD2C事業における配送業者は、「安さ」の他に「判断が減っているか」を基準に、検討することが大切です。

① 配送業者を複数使うと、なぜ現場が工数が増えるのか?
判断と確認が、業務のあらゆる場面に分散するからです。自社として複数の配送業者(ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便など)と契約していたり、契約倉庫によっては、複数の配送業者からランダムに発送されるケースがあります。その場合、発送通知メールは複数の配送業者のリンクを記載するなど文面調整が必要となり、配送状況確認時には「どの業者か」を毎回確認する工程が発生する場合があります。実務では、この小さな確認や判断が積み重なり、CS・運営双方の工数が増えていきます。

② 配送業者を1社に絞ると、何が減るのか?
社内CSと顧客案内における「前提確認」が減らすことができます。配送業者を1社に固定することで、発送通知の案内文は1パターンに統一でき、CS対応時も業者特定から入る必要がなくなります。使用する配送業者が決まっているため、確認工程が省略され、やり取りの往復や手戻りが減少しました。人員が限られる体制では、この差が運営の安定性だけでなくサービスの一貫性に直結します。

③ 数十円のコスト増は、本当にデメリットなのか?
判断しない運営を選ぶ場合には、許容を検討しても良いコスト。私はShopifyでのEC運営を担当しており、携わった契約倉庫では、指定業者設定により、1件あたり数十円のコスト増が発生。しかし、その代わりに社内の確認時間と顧客案内の迷いが減り、判断に使っていた時間を他業務へ回せるようになる。また、配送業者ごとにサービス思想が異なり、体験設計も一貫性を担保できなくなります。1社に絞ることが必ずしも最適解ではないけれど、運営全体の精神的・時間的負荷が下げることが可能です。

まとめ
配送業者を1社に絞る判断は、送料最適化ではなく「判断コスト削減」の施策です。自社ECの発送通知メールとCS対応の一連フローを確認し、「配送業者による判断分岐」がコストになっていないかをみてみると良いかと思います。
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