お客様から、こんなお声をいただくことがあります。
「うちは最低賃金より高い水準で賃金を払っていて、最低賃金に合わせた昇給じゃないから助成金は関係ないよ」
「助成金の手続きは難しそうだから、設備投資は全て自腹だよ」
…ちょっと待ってください。それ、本当にもったいないかもしれません。
ある企業様の事例でご紹介します
(少し前のブログの修正のため、最低賃金は2024年がベースです)
最低賃金:1,055円(2024年)
企業様の賃金:1,200円
毎年20円〜30円の昇給を継続中(今後も同様の方針)
たしかに、2010年〜2019年の最低賃金上昇幅は加重平均で7円〜27円程度。企業の昇給方針と大きな差はありませんでした。
しかし、最近の傾向は違います。
2024年:+51円(全国加重平均)
2025年:+66円(全国加重平均)
この企業様が、このまま毎年25円程度の昇給を続けた場合、最低賃金の上昇に追いつかず、4年後には「最低賃金割れ」になる可能性があります。
しかも毎年の昇給25円は、助成金の対象外で全額会社負担です
従業員10人でシミュレーションしてみると…
1) 従来通りの昇給(25円アップ)
25円 × 8時間 × 21日 × 12ヶ月 = 50,400円/人
50,400円 × 10人 = 504,000円(会社負担)
2) 助成金対象の昇給(3%アップ=36円)
*助成金の対象には最低のアップ率があります。
36円 × 8時間 × 21日 × 12ヶ月 = 72,576円/人
72,576円 × 10人 = 725,760円(会社負担)
キャリアアップ助成金(賃金規定等改定コース)
40,000円/人 × 10人 = 400,000円(助成金支給)
会社実質負担:725,760円 − 400,000円 = 325,760円
つまり、
従来の昇給:504,000円 → 助成金活用後:325,760円
→ 差額:178,240円のコスト削減!さらに、従業員の時給も+11円アップ。
現時点で最低賃金より高い水準であっても、今後の上昇幅を見据えて「助成金対象の昇給」を検討する価値は十分にあります。
設備投資を伴う場合は、助成金活用のチャンスが広がります
もちろん、設備投資を行う場合には、少し時間的な猶予が必要になります。
ですが、設備投資は「明日から急に始める」ものではなく、通常は計画を立てて進めるものです。設備投資のタイミングと賃上げ計画を上手くセットで考えることで、設備投資に対する助成金「業務改善助成金」の活用も視野に入ってきます。