vol.21【第5の習慣】理解してから理解される(2)

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正しい処方は「診断」から始まる

「まず相手を理解しようとする」ことは、あらゆる分野で通用する正しい原則です。想像してみてください。もし医者があなたの話をろくに聞かず、いきなり「この薬を飲めば治りますよ」と言い出したら、その処方箋を信頼できるでしょうか?

プロフェッショナルは「診断」を怠らない

優れた専門家には、共通する特徴があります。
 ●医者: 適切な処方のために、まず徹底的に診断する。
 ●一流の営業マン: 商品を売る前に、顧客の悩みや状況を深く理解しようとする。
素人は「商品」を売ろうとしますが、プロは「悩みに対する解決策」を提案します。人間関係もこれと同じです。相手を正しく理解せずに行うアドバイスは、的外れな処方箋と同じで、信頼を損なう原因になってしまいます。

私たちが陥る「四つの自叙伝的な反応」

私たちは人の話を聞くとき、つい「自分の過去の経験(自叙伝)」をベースに反応してしまいがちです。これらは本当の理解を妨げる壁となります。
 1.評価する: 「それは正しい」「間違っている」と賛成・反対の判定を下す。
 2.探る: 自分の関心に沿って「どうしてそうなったの?」と質問攻めにする。
 3.助言する: 自分の経験から「こうすればいいよ」と解決策を押し付ける。
 4.解釈する: 「君がそう思うのは、きっとこういう理由だね」と勝手に分析する。
相手がただ「分かってほしい」と思っているときにこれらをやってしまうと、相手の心は閉じてしまいます。

感情移入の傾聴:四つのステップ

本当の意味で相手を理解するためのスキルには、習熟度に応じた4つの段階があります。例として、子供が「お父さん、学校なんてもういやだよ」と言った場面で考えてみましょう。
第1段階 話の中身を繰り返す「学校がいやなんだね」
第2段階 自分の言葉に置き換える「そうか、学校に行きたくないんだ」
第3段階 相手の感情を反映する「なんだかイライラしているようだね」
第4段階 内容と言い、感情も反映する「学校に行きたくなくて、イライラしているんだね」

第4段階がもたらす「心のデトックス」

第4段階に至ると、相手は「この人は自分のことを本当に分かってくれている」と深い安心感を覚えます。
すると、表面的な愚痴の奥にある「実は勉強についていけなくて不安なんだ」といった、本当に解決すべき悩みや傷つきやすい本音を、相手自ら話し始めてくれるようになります。

急がば回れ:理解への投資

「話を聞くなんて時間がかかる」と思うかもしれません。しかし、これは最もリターンの大きい投資です。
相手を深く理解し、信頼残高が高まれば、その後のコミュニケーションは驚くほどスムーズになります。誤解による手戻りや対立がなくなるからです。
「理解することにかけた時間」は、その後の「物事を進めるスピード」として必ず回収できます。

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