静まり返った子供部屋。
街灯の光がわずかに差し込む中で、スースーと規則正しい寝息が聞こえる。
その穏やかな寝顔を見つめながら、あなたは今夜も、心の中で「ごめんね」と繰り返していませんか?
「あんなに怒鳴るつもりじゃなかったのに」
「もっと優しく笑ってあげたかったのに」
昼間の自分を責めて、涙がこぼれそうになる。
この「夜の反省会」は、真面目で、誰よりもお子さんを愛しているお母さんほど、逃げられない檻のようになってしまいます。
でも、かつて「その寝顔の側にいた子供」だった僕から、あなたにどうしても伝えたい「真実」があります。
「お母さん、あの子はあなたのことを、1ミリも責めてなんていませんよ」
実は僕の母も、寝ている僕の枕元で、声を殺して泣いていることがありました。
子供だった僕は、実はその気配に気づいていました。
でも、僕は「怒られたこと」を恨んでいたのではありません。
ただ、「大好きなお母さんが、僕のせいで悲しんでいる」ことの方が、ずっとずっと悲しかったんです。
僕が欲しかったのは、完璧なお母さんの謝罪ではありません。
ただ、お母さんに「今日も楽しかったね」と笑ってほしかった。それだけなんです。
いま、あなたが寝顔に謝ってしまうのは、あなたの性格が悪いからでも、母親失格だからでもありません。
ただ、心が「出血」しすぎて、もう自分を愛する余裕がなくなっているだけなんです。
この出血を止めないまま、「明日はもっと優しくしよう」と決意しても、また無理がたたって同じことを繰り返してしまいます。
まずは、その心の傷口を塞ぐこと。それが、僕の言う「心の止血法」です。
止血に、長い時間は必要ありません。
洗濯機が止まるまでの、わずか15分。
「お母さん」という役割を脱ぎ捨てて、ただの「あなた」として、いまの苦しさを吐き出しにきませんか?
「ごめんね」を「ありがとう」に変えるには、まずあなたの心が呼吸を取り戻す必要があります。
まとまらない弱音も、自分への怒りも、僕は「あの頃の僕の母」の声を聴くつもりで、すべて受け止めます。
今夜はもう、自分を責めるのはおしまいにしましょう。
荷物をここに置いて、少しだけ深く呼吸をしてみてください。
明日の朝、あなたが少しだけ軽い足取りで、「おはよう」とあの子に言えるように。
僕は、ここでお待ちしていますね。