以前「初めての認知症理解」で認知症について、お話させていただきました。
認知症について少しイメージが掴めましたでしょうか。
もう随分昔になりますが、当時101歳の入所者の方からこんなお話を聞かせて頂きましたので、ご紹介させていただきます。
「ガジュマル丸さん。長生きするのは良いことだけど、良いことや嬉しいことよりも、辛いことや苦しいことの方が思い出に残るの。だから年寄りは忘れるの。覚えておきなさい。」
認知症について、とても奥ゆかしく捉えられた言葉だと思いました。
年を重ねる中で様々な機能が低下し、それに伴う役割の喪失や親しい人との別れなど。
そういった辛い経験は、幸せな出来事よりも深く心に残るものですよね。
施設でも、自己中心的で粗暴だった方が、認知症により穏やかに過ごされるというケースは少なくありません。
それが認知症によるものなのか、嫌でも人からの支援を受けなければいけない中での感情の変化なのかは分かりません。
ですが本人が笑顔で過ごせる時間は確実に増え、職員も安心してお手伝いすることができるようになります。
そう考えると認知症は、その後の人生を穏やかに温かな思い出に囲まれながら過ごすための「長生きへの贈り物」なのかもしれません。
ちなみにこの話を聞かせて下さった方は、こんなことも教えて下さいました。
「十五夜さんのお供え物は持って帰っていいのよ」
「夜に出てきた蜘蛛は殺しちゃいけないけど、日中はいいのよ」
など
嘘か本当か分からないですが、そんな奥ゆかしさを愛おしく感じながら、これまで見送ってきた方たちを思い出すのでした。
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