資料を説明するだけの会議になっていませんか?

資料を説明するだけの会議になっていませんか?

記事
ビジネス・マーケティング
会議が始まります。
担当者が資料を画面に映し、
「それでは1ページ目から説明します。」
市場環境、これまでの経緯、売上推移、競合情報……。

20分、30分と説明が続きます。
ようやく説明が終わったところで、司会者が言います。

「それでは、何かご意見はありますか?」
参加者からいくつか質問が出ますが、残り時間はあと15分。

十分な議論ができないまま、
「時間になりましたので、続きは次回にしましょう。」
会議は終了します。

1時間集まったのに、資料を説明しただけで何も決まっていません。
なぜ、このような形で会議が終わってしまうのでしょうか。

1.「資料を説明すること」が会議の目的になっている

会議資料を作るとき、
「何を説明するか」
から考えていないでしょうか。

もちろん、参加者が判断するために必要な情報は説明しなければなりません。しかし、資料の説明そのものに価値があるわけではありません。

会議の目的が意思決定なら、資料の役割も意思決定を助けることです。
会議資料は「説明するため」ではなく、「決めるため」に作る。
この発想に変えるだけで、資料の作り方は大きく変わります。

2.まず「何を決めるか」から逆算する

例えば、新商品の販売価格を決める会議を考えてみます。

前回の記事では、会議の論点を、
 ・顧客はいくらまでなら買ってくれるのか
 ・競合商品はいくらで販売されているのか
 ・必要な利益を確保するには、いくら必要なのか
と整理しました。

ここまで決まれば、必要な資料も見えてきます。
 ・顧客がいくらまでなら買うのかを議論するなら、顧客調査。
 ・競合との価格差を議論するなら、競合商品の価格。
 ・必要な利益を議論するなら、原価や利益率。

つまり、
ゴール → 論点 → 必要な情報
の順番で考えるのです。

逆に、「せっかく調べたから」「いつも入れているから」という理由で資料を追加すると、情報はどんどん増えていきます。

情報が多いことと、判断しやすいことは同じではありません。

3.「事実」だけでなく「何が言えるのか」を示す

もう一つ、よくある資料があります。
例えば、
 A社:980円
 B社:1,080円
 C社:1,180円
 自社案:1,100円
という競合価格の一覧です。

もちろん、これも必要な情報です。
しかし、意思決定する側が本当に知りたいのは、数字そのものだけではありません。

競合3社は980~1,180円。
自社案1,100円は価格帯の中に収まる。
一方、1,200円を超える場合は競合より高くなるため、その価格差を説明できる価値が必要になる。

ここまで整理されていれば、
「では1,100円でいくのか」
「それとも付加価値をつけて1,200円以上を狙うのか」
という議論に入れます。

データを並べるだけではなく、「そこから何が言えるのか」まで整理する。
これが、説明資料と意思決定資料の大きな違いです。

4.資料は事前に読んでもらう

せっかく良い資料を作っても、会議の冒頭から全部説明してしまえば、議論する時間は減ってしまいます。

事前に共有できる情報は、できるだけ会議前に読んでもらいます。

例えば、
「資料は事前にご確認ください。当日は販売価格を決めるため、3つの論点について議論します。」
と伝えておきます。

そして会議では、
「3ページをご覧ください。競合価格を踏まえると、1,100円と1,200円の2案が考えられます。今日はどちらで進めるかを決めたいと思います。」
と議論に入る。

これなら、資料説明に20分かける必要はありません。
もちろん、複雑な内容や前提条件など、その場で説明した方がよい部分は説明します。

大切なのは、
「資料に書いてあることを全部読み上げる必要はない」
ということです。

5.会議でしかできないことに時間を使う

資料を読むことは、一人でもできます。
数字を確認することも、一人でできます。

しかし、
「営業はどう考えるのか」
「製造上の制約はあるのか」
「A案とB案のどちらを選ぶのか」
といった議論は、関係者が集まっているからこそできます。

だからこそ、会議の時間はそこに使うべきです。

一人でできることは会議の前に。
みんなが集まらなければできないことを会議で。

この考え方を持つだけでも、会議の使い方は大きく変わります。

ゴールから逆算すると、会議はシンプルになる

ここまで3回にわたって、会議の準備についてお話ししてきました。
考える順番はシンプルです。
 ① ゴール:何を決めるのか
 ② 論点:何に答える必要があるのか
 ③ 資料:その判断に必要な情報は何か

例えば、
ゴール:新商品の販売価格を決める
論点:顧客・競合・利益の3つから妥当な価格を考える
資料:顧客調査・競合価格・原価と利益率を準備する

こう考えれば、「念のため」の資料を大量に作る必要もなくなります。
そして資料を事前に共有し、会議では議論と意思決定に時間を使う。

会議を効率化するというと、時間を30分にしたり、発言時間を制限したりすることを考えがちです。

しかし、本当に重要なのは、
会議で何をするのかを、始まる前に設計することです。

まとめ

会議資料を作るとき、「何を説明しようか」から考えてしまうと、資料はどんどん増えていきます。

そうではなく、
「この会議で何を決めるのか?」
から考えてみてください。

何を決めるのか。
そのために何を議論するのか。
その議論には、どんな情報が必要なのか。

この順番で考えれば、必要な資料は自然に絞られていきます。
資料の量を増やすことではなく、意思決定に必要な情報を揃えること。
それが、会議資料の役割です。

最後に

「会議資料を作るだけで時間がかかる」
「説明だけで会議が終わってしまう」
「資料は多いのに、なかなか結論が出ない」
そんなお悩みがありましたら、お気軽にご相談ください。

会議資料そのものだけではなく、ゴールや論点の整理から、意思決定につながる会議の設計まで一緒に考えます。
メッセージもお気軽にどうぞ!


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