会議で話が脱線するのは、なぜか? 議論を前に進める「論点」の整理

会議で話が脱線するのは、なぜか? 議論を前に進める「論点」の整理

記事
ビジネス・マーケティング
会議をしていると、こんなことはないでしょうか。

「今日は新商品の価格を決めましょう。」

最初は価格について話していたはずなのに営業部長が

「そもそも、この商品のターゲットは誰でしたっけ?」

と言います。

すると商品企画部長が、

「30代を想定していますが、最近の調査を見ると40代もありだと思っています。」

今度はマーケティング部長が、

「それなら広告の出し方も変えないといけませんね。」

さらに製造部長から、

「広告より先に、生産能力の確認が必要では?」

という意見が出ます。

どれも間違った意見ではありません。

しかし気がつけば、価格を決めるはずだった会議で、
ターゲット、広告、生産能力について議論しています。

そして1時間後。
肝心の価格は決まっていません。

なぜ、このようなことが起きるのでしょうか。

1.「関係があること」と「今日話すこと」は違う

新商品の価格を決めるのであれば、
ターゲットも広告も生産能力も無関係ではありません。

むしろ、どれも重要です。
だからこそ、話が広がります。

しかし、ここで区別しなければならないのが、

「このテーマに関係があること」と「今日の会議で議論すべきこと」は違う

ということです。

会議には時間があります。

関係することをすべて議論していたら、
いつまでたっても結論にはたどり着きません。

そこで必要になるのが、論点を決めることです。

2.論点とは「答えを出すべき問い」

「論点」という言葉は少し難しく聞こえるかもしれません。

私はシンプルに、

論点=その会議で答えを出すべき問い

と考えています。

例えば、会議のゴールが「新商品の販売価格を決める」だったとします。

そのために答えを出すべき問いを考えます。

例えば、
 ・顧客はいくらまでなら買ってくれるのか
 ・競合商品はいくらで販売されているのか
 ・必要な利益を確保するには、いくら必要なのか
といった問いです。

これが論点です。

「価格について話しましょう」では、どこからでも話が広がります。

一方、
今日はこの3つの問いについて議論し、販売価格を決めます。
と最初に示しておけば、議論する範囲が明確になります。

3.論点は会議が始まる前に提示する

前回の記事でも触れましたが、
論点はできれば会議の前に参加者へ伝えておきます。

例えば、会議案内に、

 ゴール:新商品の販売価格を決定する

 論点
  ① 顧客はいくらまでなら買ってくれるのか
  ② 競合商品と比べて、どの価格帯が妥当か
  ③ 必要な利益を確保できる価格はいくらか

と書いておきます。

すると営業は顧客の情報を確認できます。
マーケティングは競合価格を調べられます。
経理や企画は利益を計算できます。

参加者が会議室に集まってから、
「さて、どうしましょうか?」と考え始める必要がなくなります。

良い会議は、会議が始まる前から議論が始まっています。

4.話が脱線したら「論点」に戻す

それでも会議では、別の話題が出てきます。

例えば、
「この価格なら、パッケージも高級感を出した方がいいのでは?」
という意見が出たとします。

重要な指摘かもしれません。

ここで、
「その話は関係ないのでやめましょう」
と切ってしまう必要はありません。

例えば、
「重要な論点ですね。ただ、今日は価格を決める会議なので、パッケージについては別の論点として残しておきましょう。」
と整理します。

意見を否定するのではなく、論点を分ける。

これがポイントです。

新しく出てきた重要な論点はメモしておき、必要なら別の会議で扱います。
そうすれば参加者の意見を無視せず、今の議論にも集中できます。

5.論点は多くしすぎない

ここで注意したいことがあります。

論点を整理しようとして、10個、20個と並べてはいけません。
それでは結局、すべてを議論できません。

私は、重要な論点を3つ程度まで絞ることをおすすめします。
「この会議で結論を出すために、本当に答えなければならない問いは何か?」
と考えてみてください。

重要そうなことをすべて並べるのではなく、
結論を出すために必要な問いに絞るのです。

ゴールと論点はセットで考える

前回の記事では、
会議を始める前にゴールを決めることが重要だとお話ししました。

しかし、ゴールだけでは十分ではありません。

例えば、
ゴール:新商品の販売価格を決める
だけでは、まだ議論の進め方は分かりません。

そこで、

 ゴール:何を決めるのか
  ↓
 論点:そのために何に答える必要があるのか

という順番で考えます。

この2つが決まれば、会議で何を議論すべきかがかなり明確になります。
そして、必要な資料も自然に見えてきます。

顧客はいくらまでなら買うのかを議論するなら、顧客調査。
競合価格を議論するなら、競合情報。
利益を議論するなら、原価や利益率の資料。

つまり、
ゴール → 論点 → 必要な資料
という順番で会議を設計することができます。

まとめ

会議で話が脱線するのは、参加者が悪いからとは限りません。
テーマに関係することはたくさんあるため、放っておけば議論は自然に広がります。

だからこそ、会議の前に、
「この会議で答えを出すべき問いは何か?」
を決めておきます。

そして、重要な論点を3つ程度に絞る。
別の重要な話が出てきたら否定せず、別の論点として残しておく。
これだけでも、会議はかなり進めやすくなります。

前回の内容と合わせると、
 ① ゴールを決める
 ② 論点を決める
 ③ 必要な資料を準備する
というシンプルな流れになります。

会議は、参加者が集まってから始まるものではありません。
会議の質は、始まる前の設計で大きく変わります。

最後に

「会議をしても話がまとまらない」
「議論がすぐに脱線してしまう」
「経営会議で何を議論すべきか整理できない」
そんなお悩みがありましたら、お気軽にご相談ください。

会議の進め方だけでなく、複雑になった経営課題の論点を整理し、
「何を考え、何を決めるべきなのか」を一緒に整理します。
メッセージもお気軽にどうぞ!


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