「やりたいことがない」から始まった私の看護師人生

「やりたいことがない」から始まった私の看護師人生

記事
コラム

1.看護師になって見えた現実
高校3年生の春。
やりたいことが何もなくて、安定していそうだからと
それだけの理由で看護の道を選びました。

生物の授業が好きだったし勉強していけばきっとやりがいを感じられるはず──。
そう信じていました。

国家試験に合格し、夢だった“看護師”になった瞬間。
目標を達成したはずなのに、心は空っぽでした。

「これから何を頑張ればいいの?」
「私はこの仕事を好きになれるんだろうか?」
そんな不安を抱えながら迎えた新人時代。

“私は社会不適合者だ”
そんなレッテルを自分に貼って自信をなくしたまま働いていました。

2.なんであなただけ成長しないの?

ある日指導者から同期と比較してこう言ってきました。
「どうやったら成長してくれるわけ?これ以上何をしろって言うの?」その言葉が今も忘れられません。
「なんで私って生きてるんだろう」「もう辞めたい」そう思いながらも
“悔しさ”だけでなんとか立ち続けていました。
「なんで私が辞めなきゃいけないの?嫌ならそっちが辞めてよ!」

完全に意地でした。
でも、あのときの私はその意地に救われた気がします。

3.「教育係」を任された日

看護師3年目。まさかの“教育係”を任されました。

「問題児の私に?ほんとに?」
でもその瞬間心のどこかで嬉しかったんです。
「こんな私でも期待されてるんだ」って。

初めての後輩指導。
我が子のようにかわいくて話しかけたり、ご飯に誘ったり
悩みを聞く時間がとても楽しかった。

ふと気づきました。
「これが“私のやりたいこと”なのかもしれない。」

するとある先輩が言ってくれました。
「あなたは同期の中で一番後輩を思って接してる。教育係を任せてよかった!」

その言葉を聞いた瞬間、涙が出そうになりました。
新人の頃、どれだけ頑張っても認められるまで時間がかかった私が
ただ自分がやりたくて人に寄り添っていたのに こんなに評価されるんだ。

これが私の強みであり、良いところなんだ。

新人勉強会の資料づくりも発表も喜んで引き受けるようになっていました。
全く苦では無かったんです。
むしろこの私の取り組みが新人たちの財産になってほしいと願って取り組んでいました。


4.「教える」が楽しい理由

自己理解を深めていくうちに“教育”という分野に強く惹かれていることに気づきました。
認知行動療法の本を読みどうすれば心が折れずに働けるかを学びました。

新人時代に私が欲しかったのは、
“努力がちゃんと実を結んでいる”という実感と“笑顔で働ける日々”でした。

だから今は同じように悩む人を支えたい。
心が少しでも軽くなるように一緒に考えられる人でありたいと思っています。


5.最後に

「なんで私だけこんなに遠回りなんだろう」
そう思って泣いていた日々も今ではすべてが意味のある時間だったと思えます。

“やりたいことがない”から始まった看護師人生。
でも、迷いながら出会えた“寄り添う”という喜びが
今の私の生きる力になっています。

「楽しくなるのを願って」ではなく“やりたいことを確信して進む”人生を。
これからも、そう生きていきたいです。
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