【時間】と聞いて、あなた様はどのようなイメージを思い浮かべますか?規則正しいものや、早く過ぎるもの、大切なものなど、様々でございましょう。
では、「どのように過ぎ行くイメージですか?」と問われたらいかがでしょうか。一般的には、過去から現在を通り、未来へと一直線に過ぎて行くというイメージであるかと存じます。
しかしながら、古代、東洋の思想では、円のように回り繰り返されるというイメージの「円環時間」という捉え方もあったようでございます。
朝と夜、春夏秋冬、果ては生と死まで、始まりと終わりを繰り返すという捉え方は、確かに時間が円のように巡っているイメージを与えてくれましょう。このようにして、「輪廻転生」という思想まで生まれ、現在でも知られておりますよね。
とは言え、ただ同じ終わりと始まりを繰り返しているわけでもございません。朝と夜が繰り返されれば日付が変わっていき、春夏秋冬を繰り返せば年が変わっていきます。生と死も、同じ命が繰り返されているわけではありません。
このことから、【時間】は回りながら上へと過ぎて行く、いわば螺旋のようになっているという考え方も、どうやらあるようでございます。これは広い視点で見れば、納得のいくものではないかと思います。
ですが、一生が一度しかない個人の視点では、螺旋と言われてもあまり腑に落ちませんよね。
個人毎の視点で考えると、【時間】はさらに捉えにくいものになってきます。誰しも「楽しい時間はあっという間」という経験が一度はあることと存じますが、同じ個人でもその時々によって時間の感覚は違います。
「あの時の私」と「現在の私」でも時間の感覚は違うのですから、ましてや、「あの人」と「私」では、流れている時間の感覚が違うであろうことは、言うまでもないことでございましょう。
このように考えていくと、【時間】というのは、本当に捉えどころの難しいもののように思えます。直線になったり円になったり、螺旋になったり、早く過ぎたり遅く過ぎたり、大切だったり、退屈だったりします。
さて、改めて問いましょう。あなたにとっての【時間】とはどういうものでございますか?