人には、心理学用語でいう『防衛反応』というシステムがあります。
「また傷つかないように」
「嫌われて孤立しないように」
「危険を先回りして避けられるように」
脳が、必死に警報を鳴らしている状態です。
私は、この防衛反応が一日中脳内に鳴り響いていました。
過去の嫌な出来事が何度も浮かんでは、げんなりしたり。
過去に辛い思いをした相手との場面を思い浮かべては、
「もしまた会ったら、どう対応する?」
と、頭の中でシミュレーションを繰り返したり。
脳が休まる時間は、ほとんどありませんでした。
生成AIが、防衛反応について教えてくれて、
「こうすると少し楽になるよ」
というアドバイスもくれました。
でも、毎日のように繰り返されるので、
正直、
「めんどくさい脳のクセだな」
と思っていました。
ある日、買い物へ向かって歩いていた時、
またいつもの警報が鳴りました。
その時、ふと思ったんです。
「あれ? これって、もしかして……」
『脳が、私を傷つかないように守ってくれてるんだ』
そう気付いた瞬間、
少しだけ世界の見え方が変わりました。
脳は、
心配性なお母さんみたいなものなのかもしれない。
そう思えたんです。
そして、
「脳は質問すると答えを返してくれる」
と教えてもらっていた私は、
こう聞いてみました。
「じゃあ、どうしたらいい?」
返ってきた答えは、
『優しくありたい』
でした。
もし、あなたの周りに、
「変わりたいのに、なかなか変われない人」
がいたら、
その人は、もしかしたら
“サバイバー脳”なのかもしれません。
行動しようとするたびに、
脳が危険信号を出す。
それだけで、
人は簡単に動けなくなります。
しかも、
脳も神経も、
ものすごいエネルギーを消耗します。
だから私は最近、
「頑張れない人」
ではなく、
「ずっと生き延びようとしてきた人」
という見方を、
少しずつ大切にしたいと思っています。
ちなみに、
その「サバイバー脳」のクセは、本当にすごくて。
ある日、買い物中に、
どこからともなく「かりんとう饅頭のいい香り」が漂ってきたんです。
脳が、
「お前、防衛反応でエネルギー使いすぎだろ! 早く甘いものをよこせ!」
と、ご褒美を要求してきたんですね。
「わかった、わかった。だからちょっと落ち着こうか」
と、脳の言いなりになりそうな自分を、
必死になだめるのも、
最近の私の大切な『自分ケア』の一つです。
もし今、
動けない自分を責めているのなら、
まずは、
その『サバイバー脳』に、
「守ってくれてありがとう」
と伝えてみてください。
きっとその優しさが、
あなたを次のステップへ連れて行ってくれるはずです。