値上げや臨時休業のお知らせを、インスタでどう伝えればいいのか。個人店のお知らせの書き方に迷って、「もう少し先でいいか」と後回しにしていませんか。気が重いお知らせほど、出すのは直前になりがちです。
後回しになるのは、気持ちが弱いからではありません。何を書けばいいかが決まっていないので、毎回、おわびの言葉を探すところから始めているだけです。
この記事で分かることは、3つです。
・お知らせに書く4つのこと
・値上げ、臨時休業、営業時間の変更。場面ごとの書き方
・インスタのどこに、いつ出すか
書くことと出す場所が決まれば、言いにくいお知らせも、早めに短く出しやすくなります。まずは、なぜ後回しになるのかから見ていきます。
【言いにくいお知らせほど、後回しになる理由】
値上げ、休み、営業時間の短縮。どれも、お客さまに負担をお願いするお知らせです。喜ばれないと分かっているので、書きはじめる手が重くなります。
たとえば、あなたがカフェで、来月からコーヒーを値上げすると決めたとします。お知らせを書こうとすると、「高いと思われないか」「常連さんが来なくなるのでは」が先に浮かぶ。文章は、おわびの言葉ばかりになっていきます。書いては消して、結局、今日は出さない。
ネイルサロンなら、研修で数日お休みをいただくとき。パーソナルジムなら、平日の最終の時間を早めるとき。内容は違っても、手が止まる流れは同じです。
そして日が迫り、前日の夜に、ストーリーズ(24時間で消える投稿)で短く出す。見た人は一部だけです。翌日、知らずに来た人が入口で足を止める。あるいは、会計のときに初めて値段に気づく。
直前に出したお知らせは、文章も短くなりがちです。「明日はお休みです」だけでは、次にいつ開くのかが分かりません。
言いにくいお知らせを後回しにして、いちばん困るのは、あなたのお店を気に入って、いつもどおりに来てくれた人です。
後回しになる原因は、気持ちの問題に見えて、じつは準備の問題です。何を書くかが決まっていないので、毎回ゼロから言葉を探している。おわびの言い回しに時間を使い、肝心の日付や中身が後ろに回ります。
書く項目を先に決めてしまえば、気が重いお知らせでも、短い時間で形になります。そのために、まずお知らせが何のためにあるのかを整理します。
【お知らせの役割は「知らずに来て、困る人をなくす」こと】
お知らせは、おわびの文章ではありません。宣伝でもありません。予定の共有です。
役割は1つ。知らずに来て、困る人をなくすことです。
・値段が変わる:会計のときに初めて知る人をなくす
・休む:お店の前まで来て、閉まっていると知る人をなくす
・時間や決まりが変わる:いつもの時間に来て、入れない人をなくす
こう考えると、大事なのは、気持ちを尽くした長い文章ではないと分かります。必要なことが、早く、はっきり書いてあること。それがお知らせの仕事です。
たとえば、ネイルサロンの休みを知らずに、予約のメッセージを送った人。返事が来ないまま、数日待つことになります。お店は休んでいただけでも、相手には「返事をもらえなかった」という印象が残ります。
私はカフェで接客をしています。値段が切り替わった日は、とくに常連のお客さまから「値段が違うね」と声をかけられます。常連さんであるほど、ふだんの値段を覚えているからです。
よく来てくれる人ほど、変化に気づきます。お知らせがいちばん届いてほしい相手は、初めての人より先に、いつも来てくれる人です。
もう1つ、その場に立っていて感じることがあります。サービスは変わらないのに、値段だけが上がる。それは、お客さまが離れるきっかけになりかねません。だから私は、値段が上がるときほど、お客さまの期待を超えられるようにサービスを作っていこうと考えています。
お知らせは、その姿勢を言葉にする場所でもあります。何が変わるのかと一緒に、何を変えないのか、何を良くしていくのかを伝える。次で、書く項目を整理します。
【書くことは4つ。いつから・何が・なぜ・変わらないこと】
お知らせに書くことは、4つです。
・いつから(日付と曜日)
・何が(対象と、変わる前・変わったあと)
・なぜ(理由を1つ、具体的に)
・変わらないこと(書けるなら、これから良くしていくことも)
1つ目と2つ目は、事実です。「来月から」ではなく「〇月〇日(〇)から」。「一部のメニュー」ではなく「ブレンドとカフェラテ」。読んだ人が、自分に関係があるかどうかをすぐ判断できるように書きます。
3つ目の理由は、1つだけ、具体的に書きます。「諸般の事情により」では、読んだ人は何も受け取れません。「仕入れている豆の値段が上がったため」「研修に参加するため」。短くても、本当の理由が1つあれば十分です。いくつも並べると、言い訳に聞こえてしまいます。
4つ目の「変わらないこと」は、見落とされやすい項目です。値段は変わるけれど、豆と淹れ方は変えない。休みはいただくけれど、定休日は今までどおり。変わらないことが書いてあると、読んだ人は安心できます。
これから良くしていくことがあれば、それも書きます。ただし、書くのは約束できることだけ。お知らせのために、無理に作る必要はありません。
謝りすぎない
「大変申し訳ございません」「心苦しいのですが」「ご迷惑をおかけしますが」。おわびを重ねるほど、肝心の日付と中身が埋もれていきます。
値上げも休みも、お店を続けるための判断です。悪いことをしたわけではありません。感謝をひと言、お願いをひと言。それで足ります。
4つの項目がそろっていれば、お知らせは短くてかまいません。次は、場面ごとに当てはめてみます。
【値上げ・臨時休業・営業時間の変更。場面ごとの書き方】
3つの場面で、例文を挙げます。日付や値段は例なので、あなたのお店のものに置き換えてください。
値上げのお知らせ(カフェの例)
「〇月〇日(〇)から、コーヒーの値段を変更します。
ブレンドは450円から480円に、カフェラテは520円から550円になります。仕入れている豆の値段が上がり、今の値段で同じ豆を使い続けることが難しくなりました。
豆と淹れ方は、これまでと変えません。焼き菓子の値段も、そのままです。これからも、ゆっくり過ごしていただける一杯をお出しします。」
臨時休業のお知らせ(ネイルサロンの例)
「〇月〇日(〇)から〇日(〇)まで、研修に参加するため、お休みをいただきます。
この期間は、ご予約の受付と、メッセージへのお返事も止まります。〇日(〇)から、通常どおり営業します。
毎週の定休日は、今までどおりです。お休み明けのご予約は、プロフィールのリンクからどうぞ。」
営業時間の変更のお知らせ(パーソナルジムの例)
「〇月から、平日の最終の受付を、21時から20時に変更します。
朝のご希望が増えているため、平日は朝7時から開けることにしました。土日の時間は、これまでと変わりません。
すでに21時からでご予約いただいている方には、個別にご連絡します。」
どの例も、いつから・何が・なぜ・変わらないこと、の4つが入っています。長さは100〜150字ほどです。
臨時休業や時間の変更では、「変わる前の予約はどうなるのか」「休みのあいだ、連絡はつくのか」を足しておくと、問い合わせが減ります。読んだ人が次に気になることを、先に書いておく。考え方は、ふだんの投稿の文章と同じです。
文章ができたら、次は出す場所と時期です。
【どこに、いつ出すか。フィード・ストーリーズ・プロフィール】
インスタの中で、お知らせを置ける場所は3つあります。役割が違うので、使い分けます。
・フィード(プロフィールに並ぶ投稿):残るお知らせ。先の日付の値上げ、休み、時間の変更
・ストーリーズ(24時間で消える投稿):今日と明日の貼り紙。当日の急な休み、直前の「もう一度」
・プロフィール:いま有効な情報。営業時間や定休日が変わったら、ここを直す
先の日付のお知らせは、フィードに1本出して、残します。ストーリーズだけだと、その日に見なかった人には届きません。インスタには、選んだ投稿をプロフィールのいちばん上に固定しておける機能があります。切り替わる日までは、お知らせを固定しておくと見つけてもらいやすくなります。
出す時期は、1回で済ませないのがコツです。
・決まったら、早めに1回(フィードとストーリーズ)
・直前に、もう1回(ストーリーズ)
・切り替わった日、休みに入る日に、もう1回(ストーリーズ)
常連のお客さまでも、毎日インスタを開いているとは限りません。同じ内容を、日をあけて何度か出すことで、ようやく届きます。
当日の急な休みは、ストーリーズとプロフィールで知らせます。「今日だけの情報」をストーリーズに載せる考え方は、#17に書きました。
インスタ以外の場所も直す
お知らせは、インスタだけでは届きません。インスタを見ていないお客さまもいるからです。
・Googleマップの営業時間(休みの日や、新しい時間に直す)
・予約ページ(休みの日の枠を閉じる、新しい値段に直す)
・お店の入口やレジ横の貼り紙
・すでに予約が入っているお客さまへの、個別の連絡
とくに常連のお客さまには、お店で直接ひと声かけるのがいちばん確かです。Googleマップの整え方は、#14に書いています。
出して終わり、ではありません。最後に、出したあとにやることを見ていきます。
【出したあとにやること。返事と、終わったお知らせの片づけ】
お知らせを出したあとにやることは、2つあります。
1つ目は、コメントや質問への返事です。
「いつからですか」「このメニューも変わりますか」といった質問には、事実だけを短く返します。お知らせに書いた理由を、もう一度長く説明する必要はありません。
残念だという声が届くこともあります。そのときは、言い返さず、受け止めてひと言。「ご不便をおかけします。これからも良いものをお出しできるよう続けていきます」。それで十分です。理由を重ねるほど、言い訳に見えてしまいます。
2つ目は、終わったお知らせの片づけです。こちらは忘れられがちです。
・プロフィールのいちばん上に固定した投稿を、外す ・ハイライト(プロフィールの上に残しておけるまとめ)の「お知らせ」から、終わったものを消す ・プロフィールに書いた「〇日までお休み」を、元に戻す ・メニューや料金のハイライトを、新しい値段に差し替える
休みが明けたのに「お休みします」が残っている。値上げしたのに、古い値段の画像が残っている。初めての人は、どちらが本当なのか分かりません。
出すときに、「片づける日」も一緒に決めておくと忘れません。休みなら、明けた日の朝。値上げなら、切り替わった日。予定に入れてしまうのが確かです。
片づけが終わったら、プロフィールを開いて、初めての人の目で見てください。今の営業時間と、今の値段が、迷わず分かるか。それが確かめられれば、お知らせの仕事は終わりです。
【まとめ:次のお知らせでやること】
言いにくいお知らせが後回しになるのは、気持ちが弱いからではなく、書くことが決まっていないからでした。
・役割:知らずに来て、困る人をなくす
・書くこと:いつから、何が、なぜ、変わらないこと
・出す場所:先の予定はフィードに残す。直前と当日はストーリーズ。プロフィールも直す
・出したあと:短く返事をして、終わったら片づける
次のお知らせでやることは、3つです。
・4つの項目を、1行ずつメモに書く
・おわびの言葉を1つに減らして、日付と中身を先に書く
・出す日と、片づける日を、予定に入れる
【お知らせの伝わり方も、初めての人の目線で一緒に見ます】
お知らせを出しても、「これで伝わっているのか」「古い情報が残っていないか」は、お店の中にいると判断しにくいところです。
ココナラでは、あなたのお店のインスタを、初めてのお客さまの目線で見る診断を出しています。プロフィール、投稿、予約までの流れを見て、どこから直すとよいかを整理してお伝えします。
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