この映画めっちゃ好きなんですよね。
アン・ハサウェイがファッション通販会社の敏腕女社長で、デニーロが定年後妻にも先立たれて暇なので地域活性プログラムの一環でシニアインターンとして働き始めるというお話です。
最初は時代に取り残されたおじいちゃん奮闘記。
みたいなお話かなと思っていたんですけど、全然違いました。
若い同僚が、デニーロが持ってる年季の入った鞄について話す場面があります。
「いいねそのかばん」
「クラシックは不滅だ」
目まぐるしく変わっていくファッションという世界に飛び込んで来たにも関わらず、彼の仕事に対するスタンスや言葉には『本当に「良いモノ」の価値を見直していくといいで』という姿勢が一貫されています。
あまり凝り固まった考えだと「老害」認定されてしまう昨今ではありますが、「良いモノ」の価値をおろそかにしてはいけないなぁと考えさせられる映画です。
ちょっと趣旨がかわっちゃう気がするんですが、最近って音楽でも何かしら作品でも「いいね!」って言うとかないといけないみたいな風潮あるじゃないですか。
SNSで「この曲クソだな」と言えば「好きな人もいるのになんでそんなこと言うんだ!」という議論になります。
そりゃあそうです。SNSでわざわざ喧嘩売ってるもん。
このように喧嘩売る人も一定数いますが、ほとんどの人は「良くない」と思っても沈黙するしかなく、SNS上では「いいね!」という賛同しか目に見える形で表れないわけですね。
そうなると、「良いモノ」かどうかに関わらず「目立つモノ」にしか賛同が集まらなくなるというところが、なんだかなぁと思います。
ひと昔前のネットでは「目立つ=良い」みたいなところはあったんですが、最近は「目立つ=良い」じゃなくなってることを裏付ける事件が多発してますしね…
汗水たらして作り上げた作品なんかよりも謝罪文の方がいいねつくんですよ。
要は、こうして制作に関わっていると、「良いモノ」を作ってる人はたくさんいます。
そういう人たちがもっと認められて欲しい…!
と心から思うわけです。
そういう世界であって欲しい、少なくとも自分はそういう人間でありたいと思うからこそ、この映画何回も見ちゃうんですよね。
エモいぜ。