『キャリコン試験対策』<理論(19)>:特性・因子論~丸い釘は丸い穴に~
記事
法律・税務・士業全般
前回は、ホール(Hall, D.T.)が提唱した
プロティアン・キャリアを取り上げました。
「キャリアの主体は組織ではなく個人にある」
という考え方は
現代のキャリア支援のベースにもなっています。
今回はそこから少し時代をさかのぼり
職業指導の原点とも言われる
パーソンズ(Parsons, F.)の
「特性・因子論」を
一緒に整理していきましょう。
今回は、試験にもよく出る
パーソンズの「特性・因子論」について
実際の過去問と一緒に見ていきましょう。
パーソンズ(Parsons,F.)に代表される、特性・因子論に関する次の記述のうち
最も不適切なものはどれか。
1. 個人の能力・特性と職業要件が一致するほど、仕事の満足度は高くなる。
2. 個人には、最も自分らしく働ける仕事のスタイルがあり、それを船に係留する錨に例えた。
3. 個人は他の人と異なる能力を持っており、それを測定することができる。
4. 個人は、自分の能力・特性にふさわしい職業を選択する。
出典:第26回 国家資格キャリアコンサルタント 学科試験
✅ 正解は…記事の途中で!
1. 特性・因子論とは?
特性・因子論とは
「個人の特性」と「職業の要件」を分析し
その一致度を高めることで
職業的満足と成果が得られるという考え方です。
パーソンズはこれを
「丸い釘は丸い穴に」
という比喩で説明しました。
つまり
人にはそれぞれ異なる形(=特性)があり
その形に合う仕事(=穴)に
うまくはまることが重要だというわけです。
この発想が
現在の「適職診断」や「職業興味検査」の
ルーツになっています。
2. 過去問をチェック!
パーソンズ(Parsons,F.)に代表される、特性・因子論に関する次の記述のうち
最も不適切なものはどれか。
1. 個人の能力・特性と職業要件が一致するほど、仕事の満足度は高くなる。
2. 個人には、最も自分らしく働ける仕事のスタイルがあり、それを船に係留する錨に例えた。
3. 個人は他の人と異なる能力を持っており、それを測定することができる。
4. 個人は、自分の能力・特性にふさわしい職業を選択する。
出典:第26回 国家資格キャリアコンサルタント 学科試験
✅ 正解は…2!
選択肢2は
シャインのキャリア・アンカーの内容です。
ここを混同しないように注意しましょう。
3. パーソンズの3要素
パーソンズは
職業選択の際に必要な
3つの要素を示しました。
① 自己理解(Self-understanding)
自分の能力・興味・価値観を知る。
② 職業理解(Knowledge of occupations)
各職業が求めるスキルや条件を理解する。
③ 推論(True reasoning)
自己と職業を照らし合わせ
最適なマッチングを見つける。
この3つの要素が組み合わさることで
「丸い釘が丸い穴にぴったりはまる」
理想の職業選択が可能になると考えたのです。
4. 支援の現場ではどう活かす?
パーソンズの考え方は
今もキャリア支援の基礎として
活かされています。
たとえば…
・ストレングスファインダーや
キャリアインサイトなどのアセスメント
・VPI(職業興味検査)などのツール
→ いずれも、自己理解と職業理解の
マッチングを前提としています。
キャリア相談では
「自分の特性に合う職業とは何か?」を
一緒に考えることが第一歩です。
パーソンズの特性・因子論は
キャリア支援の出発点であり
現代の多様な理論の「礎」となりました。
次回はパーソンズの職業選択理論を
見ていきましょう。
「職業選択」を理論化し
実践へと発展させた彼の功績を通じて
キャリア支援の歴史を
もう一歩深めていきましょう。