以前所属していた会社には、ほぼ社訓のような価値観として
「即レス」の文化が根付いていた。
会議中でも、司会以外は基本的にすぐ返信する。
「後で返す」よりも「今返す」が"正しい"とされていた。
今でもこの社訓は私のコアバリューの1つとして生き続けている。
当時はそれが普通だと思っていたが、
会社を離れて独立し、海外メンバーとも仕事をするようになって、
改めてこの文化について考えるようになった。
よく聞く言説に、
「アメリカでは相手の時間を尊重するため、即レスは求めない」
というものがある。
果たして本当にそうなのか。そして、即レスは本当に正解なのか。
今回は、即レスについての私見を書いてみたい。
即レスは、双方にとってメリットがある
1.人はすぐ忘れる
まず大前提として、人間の記憶は「すぐ忘れる」ようにできている。
いわゆる忘却曲線では、人は20分で40%以上を忘れると言われている。
また「マジックナンバー5」という言葉があるように、人が一度に保持できる情報は、せいぜい5個程度だ。
つまり、メッセージを送った側も、受け取った側も、時間が経つほど文脈を失っていく。即レスは、この記憶の劣化を最小限に抑える。
2.問題は、時間とともに変質する
時間が経つと、「これ、何の話だっけ?」という状態が起きる。
思い出そうとしたり、誰かに確認したりするうちに、最初の問題とは違う形にすり替わっていることも多い。
即レスには、
・記憶が新しいうちに処理できる
・問題の原型を保てる
という大きなメリットがある。
3.脳のキャパシティを圧迫しない
返信が返ってこない場合、送り手は無意識にこう思う。
「この件、覚えておかないと」すると、そのタスクは頭の片隅に“寝かされる”。
これが積み重なると、脳のキャパシティはどんどん圧迫される。
最終的には、「返信が遅い人=仕事がしにくい人」
という不満につながりやすい。
余談:海外では即レスしないのか?
SNSでは様々な意見が飛び交っているが、
ここではあくまで個人的な体験を書いておく。
・アメリカ
人によるが、全体的に即レス文化は弱い印象だ。
理由の一つは時差だと思っている。
ニューヨークとの時差は夏時間で13時間。
日本と昼夜逆転しているので、即レスしたところで日本は業務時間外だ。
返信が返ってくる可能性が少ないという事もあるだろう。
ただ、以前のプロジェクトでは、あまりにも返信が来ず、
アメリカの労働時間中(日本時間23時とか)に返信してたらやや返信が来るようになった。
ただ、やはり即レスの文化は弱いようだ。
結果として、
「返信が来たらラッキー」
「会議で直接聞くのが一番効率的」
という結論に落ち着いた。何となく、会話で何とかする風潮がある気がする。
(ただし営業メールは別。返信は早い)
・東〜東南アジア
中国人は、基本的に返信が早い。
体感では、日本人より早い。
私はプライベートでもよく中国に行くがフードデリバリーの他、あらゆるアプリのプラットフォームでの返信は早い。
圧倒的な人口から来る過当競争の副産物だと思っている。
ベトナム人、フィリピン人も、
即レスとまでは言わないが、比較的反応は早い。
時差が1〜2時間程度なので、即レスのメリットがそのまま活きているのだと思う。
・インド
時差は3.5時間なのに、正直、返信は遅い。未返信のケースも珍しくない。
即レスという概念自体が薄い印象だ。時間にルーズな文化も影響しているのだろう。
会議も、平気で5分以上遅れてくる。
・欧州
西に行くほど遅くなる印象がある。
欧州はサンプル数が少ないので、あくまで体験談として受け取ってほしい。
これらを踏まえると、
「海外だから即レスしない」と一括りにはできない。
「時差と業務文脈によって、即レスの価値が変わる」
というのが個人的な結論だ。
即レスのための、現実的な対処法
5分以内に終わるタスク
これは、その場でやるのが一番いい。
・メモを取る時間
・後でチャットを開く手間
これらの方が、よほどコストが高い。
メールの場合は、テンプレートを用意しておくと楽になる。
あとでやるタスク
問い合わせが大量に来る業務では、時間をまとめて取るのがおすすめだ。
筆者は、朝・昼・夕方など、30分単位で返信時間を確保していた。
メール、チャットを開く回数が1回で済むからだ。
開発系の作業
開発は性質上、並行作業が難しい。
そのため、
・早朝に重い作業時間を取る
・チャット通知は切る
といった工夫をしていた。
通知音一つで、作業効率は簡単に落ちるからだ。
人に振る
「自分で持たない」ことも大事だ。
調べられるところまで調べたら、思い切って人に振る。
聞きにくさはあるが、成果ファーストで割り切る。
心を少し殺してでも、
前に進めた方が、結果的に全員が楽になる。
おわりに
即レスは、礼儀でも、性格でもない。
仕事を前に進めるための技術だ。
完璧な返事は要らない。スタンプ一つでもいい。
「見た」「受け取った」
そのサインがあるだけで、仕事は確実に前に進む。
何より相手の仕事への尊重に繫がるし、効率が上がるので最終的には自分に返ってくる。
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