TOEFL がなぜ良い試験かというと、それは、英語を使った現実世界で起きることに対する再現性が非常に高い試験だからです。スピーキングやライティングで問われる内容は、ほぼ100%、留学先や仕事、日常生活で実際に起こりうることです。
「TOEFL ってアカデミックな内容が多くて…」と感じる方もいるかもしれませんが、考えてみてください。別に医者でなくても、「十二指腸潰瘍」くらいの単語は、日常会話で耳にしたことがありますよね?「潰瘍」という漢字を見ても、「ああ、何かただれちゃってることね」と、なんとなくは理解できる。専門的な説明ができなくても、そういう“前提理解”があることが重要なのです。
ただ、今日の話はそんな「難単語を覚えましょう」という話ではありません。
では、何か。
ズバリ、TOEFL スピーキング・ライティングで点を上げたいなら、「人の記憶に残る英語」を話し、書くこと。これに尽きるということです。AI が採点していようが人間が採点していようが、最終的に求められるのは、「他の受験者とはちょっと違う、印象に残る表現」です。
「足元、現実を見てください」—— 記憶に残る言葉の力
つい先日、X(旧Twitter)でバズっていた、新宿駅のあるアナウンスをご存知でしょうか?
「足元、現実を見てください。」
スマホを見ながら歩く、いわゆる「ながらスマホ」を防止するためのアナウンスです。普通なら「歩きスマホは危険ですのでおやめ下さい。」といった「普通の」表現になりますが、これは違う。ユーモアと警告の両方を巧みに含んだ一言で、多くの人の耳に、心に残りました。
人の記憶に残る表現には必ず理由があります。
● ちょっとひねっている
● ユーモアがある
● 視点の転換がある
● 感情に訴えてくる
TOEFLでも、同じです。
たとえばスピーキングのタスクで、"Do you agree or disagree with the statement: Students should be required to take art classes." という問題が出たとします。
多くの人が、"I agree because art enhances creativity and helps students express themselves." という答え方をします。それも悪くありません。
でも、こう言ったらどうでしょう。
"In a world increasingly dominated by AI and automation, art might be one of the last frontiers where human expression truly matters."
こう言えば、「おっ」と思わせることができる。同じ意見を述べていても、言い方で印象がまったく変わるのです。
TOEFL の勉強は「世界を見るアンテナ」になる
面白いことに、一度 TOEFL の勉強が始まると、単なる試験対策のつもりが、世界に対するアンテナを立てる訓練にもなっていきます。というのも、TOEFLで出題される話題は、環境問題、教育、テクノロジー、文化など、現実世界で毎日議論されていることばかりだからです。
たとえば、今回のような「ながらスマホによる事故と社会的対策」といったテーマも、完全に TOEFL スピーキングやライティングで出てきます。
だからこそ、日常の中で耳にした一言や、ふと目にしたニュースが、そのままTOEFL の回答ネタになることもよくあります。
逆に、TOEFL 対策で得た知識や視点が、日常生活の見え方をガラッと変えてくれたりもします。
記憶に残る言葉を、自分のものにしよう
新宿駅の「足元、現実を見てください」は、たった一言で、多くの人に強い印象を与えました。TOEFLで高得点を狙うなら、こういった「刺さる英語」を発するようになることが、最も確実な方法の一つです。
● 他の受験者と同じことを言っていても、言い方次第で差がつく。
● 採点官の記憶に残る = 高得点につながりやすい。
TOEFL は、現実世界を反映した試験。だからこそ、日常の中にヒントがある。
あなたの英語が、誰かの心に残る一言になりますように。
TOEFL に出るかもしれない「十二指腸潰瘍」の話
冒頭の「十二指腸潰瘍」は、英語で duodenal ulcer と言います。
一見難しそうに見えますが、ちょっと語源に目を向けると、ヒントが見えてきます。
duo は「2」を意味するラテン語。日本語で言えば デュエット(duet) の「2人で歌う」あれです。bycycle. の bi- や dioxide の di- と同じく、「2」を表す接頭辞です。
denal の den は「10」を意味するラテン語を語源に持ち、duodenum(十二指腸) は「12( 2 × 6 )個分の指の幅」という医学的命名が由来です。そういえば、「デシリットル」の deci- 、「10年間」を意味する decade 。この2つと確かに似ていますね。これの形容詞形が、duodenal で、「十二指腸の」という意味になります。
一方で、ulcer(潰瘍)については、これはもう覚えるしかありません。でも、安心してください。TOEFLでは、SAT や GRE と違い、やさしい英語で補足してくれることが多々あるからです。
"A duodenal ulcer, or a sore that develops on the inside of the small intestine..."
こんなふうに、文中で説明されるのです。
言い換えれば、TOEFL の問題そのものが、やさしい英語で世界を学ぶ“教室”のようなもの。
まるで、子供向けのアニメが、知らず知らずのうちに知識を教えてくれるように、TOEFL は英語学習者にとっての「知の入り口」になります。
だからこそ、TOEFL で英語を学ぶということは、「英語を学ぶ」以上に、世界を理解することそのものにもつながっているのです。
明日からの英語学習では、「これは TOEFL に出そう」と思えるような一言に、ぜひアンテナを立ててみてください。
①
トピック: Do you agree or disagree with the statement: Students should be required to take art classes.
模範回答:
I agree that art classes are essential. Art is like a window into the soul—it reveals who we are beyond words. In a world overwhelmed by data and facts, creativity reminds us to think differently and express what cannot be measured. That’s why art education is not just a luxury, but a necessity that enriches the mind and heart.
②
トピック: Some people believe that it is better to live in a big city. Others prefer small towns. Which do you prefer?
模範回答:
I prefer living in a small town because it feels like being part of a close-knit story where everyone knows their role. Big cities may shine with bright lights, but small towns offer a quiet rhythm that calms the soul. In today’s fast-paced world, having a peaceful place to recharge is more important than ever, and that’s what makes small towns truly special.
③
トピック: Do you agree or disagree with the idea that people should work from home?
模範回答:
I support working from home because it transforms the daily grind into a flexible dance between productivity and comfort. Instead of rushing through traffic, people gain precious time to focus and balance life’s demands. Although some miss the office buzz, the freedom to design your own space and pace often leads to greater creativity—and that’s something traditional workplaces can rarely offer.
この感じで真似していただければ!
TOEFLのスピーキングやライティングで5点ぐらい差がつきますよ!
気に入った回答例をとにかく狂ったように音読し続けると、本番でそれが口をついて出るようになります。結局「とっさの場面」で口から出てくる英語、手でパッとかける英語って、「勉強したもの」「準備したもの」ではないんですよね。「いつもやっているもの」か「口癖」なんです。
だったらその「口癖」を、スコアが上がるものに割り当てる。スコアが上がるものを「口癖」にすることを選べばいいというわけです!
スコアの高い人は何も「頭の良い人’」ではありません。人生を通じて「こちらの方が得だよね」というものを選び続ける人なのです。頭の良し悪しの問題ではなく、選択の問題ですね。
「読んでは感心するけど、自分では言えない」状態からどうやって抜け出すか?
答えはシンプルです。
気に入った回答は、「狂ったように音読」しよう
ちょっと過激な表現に聞こえるかもしれませんが、これは事実です。
気に入った表現は、とにかく何度も音読して、身体に染み込ませる。
人間、とっさの場面で出てくる英語は、
(1) 勉強したものでも、
(2) 準備したものでも、
ありません。
結局は、いつも口にしているもの = 口癖が出てくるのです。
だったら、スコアが上がる英語を自分の口癖にしよう❗️口癖はその人の本質を表しますからね。
たとえば....
Before
Art helps students express themselves.
After
In a world flooded with information, art becomes the language of the soul.
この「After」の表現を、「口癖」にしてしまえばいいのです。確かに、Art becomes the language of the soul. なんて最高ですよね!
「言い方一つで」と良く言いますが、「言い方一つで」外交交渉が失敗した例が記憶に新しいトランプとゼレンスキー会談でした。言い方ひとつで大変なことになることがあるのです。で、その「言い方一つ」で点数が上がるのが TOEFL なのです!
口癖化する 3 ステップ
(1) 大きな声で
(2) 堂々と
(3) カメラ目線で
言うこと。これを毎日繰り返していると、脳が使える表現としてインストールしてくれます。
(3)はTOEFLの採点には関係ありませんが、自信の見せ方としては非常に大切です。
★ 頭の良さより「選ぶ力」
高スコアの人が、みんな地頭が良いのか?というと、決してそうではありません。彼らがしているのはただ1つ。
「これ、得だよね」と思える英語表現を、繰り返し使うという選択をしているだけなのです。
つまりこれは、頭の良さの問題ではなく、「選択」の問題。
今日からできること
●「あ、この表現かっこいい」と思ったら、即・音読
●「TOEFLで出そうなテーマ別に、自分の「口癖表現集」を作る
●「毎日同じ表現を繰り返して、「とっさでも出る」状態にする
●「スコアが上がる英語を、スコアが上がる口癖に!
英語力は、「記憶」ではなく「習慣」です。
だからこそ、あなたの英語が採点官の記憶に残る一言になりますように。
TOEFL は単なる英語試験ではなく、あなたの英語が、あなたという人間が、世界とつながる第一歩です。
今日出会った一言が、明日のスコアを変えるかもしれません。
さあ、足元と“現実”を見ながら、一歩ずつ前へ。