私は日本で四つの大学と大学院を卒業・修了しています。日本人です。国公立と私立2つづつです。そのコストパフォーマンスについて考えてみました。
✔️ 大学って、本当に1000万円の価値がある?
✔️ 通信制大学で留学まで実現できる?
✔️ 自分の人生を「株式会社自分」として考える視点
この記事はこんな方へ
大学進学を考えている高校生とその保護者の方
社会人として学び直しを検討している方
教育の費用対効果について真剣に考えたい方
議論を簡素化するため、金額は概算でお送りいたします。
1つ目。公立大学。学費年50万。家賃年60万。4年間で440万。
2つ目。国立大学。学費年50万。家賃年100万。学びたいことが多く、ここには6年行きました。6年間で900万。
3つ目と4つ目。私立大学の通信教育部。通信教育部ですから家賃はかかりません。年数回のスクーリング料込みで年30万。ここでも学びたいことが多く、自分で働けば必要な学費を継続的に支払うことができましたので、10年いました。10年間で300万。
教育の中身の違い:年齢層・意識の差が大きい
1校目と2校目はいわゆる「普通の大学」。
→ 同世代が集まり、同じような学力で入学。
3・4校目(通信制)は、社会人経験者や現職の方が中心。
→ 明確な目的を持つ学習者が多く、高校卒業直後の人も混じる独特な雰囲気。
この中で一番費用対効果が高かったのは3つ目と4つ目でした。TOEFL の必要スコアを持っていたため、応募さえすれば留学に派遣してくださるのです。現地国での授業料は免除。これには心から感謝が湧き上がりました。帰国後、留学はしたいけれども TOEFL のスコアが足りなくて、というもったいない方が多かったので、大学の方とネイティブの先生にお願いして、現地で学んだことを還元しながら学生ボランティアとして TOEFL の講座を主催させていただいたことがありました。学生を募集し、面接し、選考し、講座を開き、ということをやりました。TOEFL の 80 ぐらいが必要なのが東大の大学院でした。合格されていきました。同じく 80 は最低必要というアメリカの大学院がありました。合格されていきました。
私自身、留学目的が第二言語教育でしたから、英語を母語としない方が英語を効果的に習得する方法を学ぶための留学をしたわけで、その成果を帰国後の日本でも試してみたかったわけです。しっかり結果を出しました。
さらに面白かったのが、留学先の大学。ここはノーベル賞の受賞演説が行われるところなのですが、そこの日本語学科に呼ばれて、日本語のボランティア親てくれ、という機会があったことです。助詞の「は」と「が」のニュアンスの違い、正しい使い分けが難しいというお話をいただいたので、それについて考えて続けて3週間経った時、海外の方が大好きな日本アニメ天空の城ラピュタを思い出しました。「バルス祭り」で当時サーバーがダウンするという事件があった頃でした。テレビでの再放送の時にムスカ大佐が「バルス」と叫ぶ瞬間に全国の皆様が当時の Twitter (2025年現在の X ) で「バルス」を呟いたことが原因で発生する社会現象でした。
「バルス」の前後で助詞の「は」と「が」の使用頻度が一気に変化することに目をつけ、冷徹で客観性を担保できる環境では「は」の使用頻度が高く、緊急性が高くて他のことは余裕がなくて考えていられない、といった環境では「が」の使用頻度が上がることが確認されました。これを現地の学生と確認し、「は」と「が」の出現回数を一緒に数えながらプレゼンを進めました。次に実際の日本人の日本語ネイティブスピーカーとのインタビューの結果を紹介しました。自分の恋人に「君が好きだ」と言われるのと「君は好きだ」と言われるのとでどういう心的相違があるかと聞いたのです。「君が好きだ」と「君は好きだ」では大きな違いを感じるそうでした。当然言われたいのは前者。後者を仮に自分の恋人が発したら「殴ってやります」というコメントでした。
「は」も「が」もたかだか助詞のひらがな一文字で、日常会話では省略されることも多々ある小さなものですが、その違いが問題になることもたまにあるということ。その時だけは「は」と「が」の使い分けを気を付けて行うこと。それ以外の時はまあどちらでも良いこともあるよ、ということがプレゼンの結論になりました。こういう内容を100人を前にして60分間英語だけで語り続ける経験は、当時、英語習得中だった私には貴重な機会でした。こんな時間をいただいた現地大学の皆様には今でも感謝しています。もう何十年も前のことになりました。
こういう大学生活が授業料の安かった方の3つ目と4つ目の日本の私立大学の通信教育部でできてしまったことがあり、最初に通っていた全日制の大学生活は一体なんだったのだろうかと思ったこともありましたが、そこにはそこなりのまた意義がありました。周囲のみんながやることと同じ勉強をして同じような偏差値の大学に入る過程で受験英語を身につけたからです。そこで身につけた受験英語のおかげで大学院試験はすぐに合格しました。これも助かりました。
ですが、大半の皆様にとって大学を卒業するのは一生に一度の経験でしょう。だとすれば、なんとなく偏差値で選ぶのではなく、自分が何をしたいのかをはっきりさせてその費用対効果をきちんと理解することが肝要です。しかしそれができるのも私が大学と大学院を4つ出ているからという現実もあります。多くの損失を損失とも思わず経験し、その後たまたま見つけた別の「もっといい機会」に興奮する。そんなことがありました。
こんな顛末で、これから何のために大学に行くのか。大学で何ができ、その経験が大体大学卒業から定年までの40年間、どう役に立つのか。大学進学を自分への投資と考え、その投資リターンの計算を正確に行うことは、進路を考える高校生にとっては大切なことです。私が高校生だったころはこんなことは決してできませんでした。でも今ならできます。全日制の私立大学に下宿しながら4年通うと、文系であっても1000万かかります。大学通信教育を使えば、これが120万で済みます。大学通信教育では、社会人がフルタイムで仕事をしながらでも学べるように配慮されていますので、これは実際にあったケースですが、高卒ですぐに町役場の職員になられ、フルタイムで働きながら、大学通信教育で大卒資格を取られる方がいらっしゃいました。私は大学院時代に同じようなことをしましたが、こういう学生生活もあります。
ああ、こういう手もあったか!という大学生活を模索されている高校生の皆さん。そもそも大学なんか行かなくていい、という時代だという言説もある今だからこそ、自分の人生の時間に投資するときの投資リターンを真剣に考えられることで、4年間で千万円単位の差を生むことができます。その先の一生を考えたらその差が億単位になります。
自分という一人の人間を一つの事業体と考えると、自分の進路選択は企業でいう事業選択と似ています。誤った事業を選択し赤字を出すことも企業ならあるでしょう。それと同じことを自分の人生の中で発生させ続けると後々苦労します。苦労する前に経験者に相談されてください。その一人が私です。
ご相談はお気軽に。英語や英語学習、TOEFL や TOEIC に関係ない内容でも全く構いません。