もう一度、自分の人生を歩きたいと思えたときに✦Lunaの森でお茶をすると…Vol.14
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占い
「Lunaの森でお茶をすると…」
そこは、見えない存在たちと静かに向き合いながら、
自分の心の奥に触れていく場所。
春の空気は、どこか不安定だった。
あたたかさと冷たさが交互に訪れ、季節が揺れているような日々。
その中で、藤の花がゆっくりと垂れ下がり、
小さな蝶のような花をいくつも連ねている。
甘く、やさしい香り。
その香りに足を止める人たちの姿を横目に、
私は静かにカフェLunaへと向かった。
扉を開けると、
外の紫色の光と影が、そのまま店内に流れ込んでいる。
やわらかく揺れる光。
どこか現実とは違う、静かな空間。
席に座り、息をつく。
「……もう、どうしたらいいのか分からない」
ぽつりと、言葉がこぼれる。
色々とやってきた。
考えて、動いて、試して。
それでも、思うような結果は出なくて―
気づけば、焦りばかりが積もっていた。
「……もう避けられない気がする」
何からかは分からない。
でも、このままではいられない。
そんな感覚だけが、はっきりとあった。
「……一度、全部手放した方がいいのかな」
自分のやり方も、考え方も。
これまでの“正解”だと思っていたものを。
そのとき―
カフェの空気が、少しだけ弾むように揺れた。
視線を上げると、そこにいた。
赤いハートのネックレスをつけた精霊と、
白い長い牙を持つ青いイエティ。
奇妙で、でもどこか調和している二つの存在。
並んで座るその姿は、不思議と違和感がなかった。
『やっと、気づいたのね』
赤いハートの精霊が、くすりと笑う。
「……何に?」
『“同じやり方じゃ、進めない”ってこと』
その言葉に、胸がわずかに反応する。
「……うん。たぶん」
青いイエティが、ゆっくりと口を開く。
『でも、それは悪いことじゃない』
低く、落ち着いた声。
『変わる準備ができた、ということだから』
その言葉に、少しだけ力が抜ける。
「でも、何をしたらいいのか分からない」
『分からなくていいの』
赤いハートの精霊が、軽やかに言う。
『むしろ、その方がいい』
「え?」
思わず、聞き返す。
『あなたは今まで、“選びすぎてきた”の』
その言葉に、はっとする。
『こうあるべき、こうした方がいい、って』
『でもね』
少しだけ、声がやわらぐ。
『これからは、“選ばれるもの”もあるのよ』
その言葉に、心が静かに揺れる。
「……選ばれる?」
青いイエティが、静かに頷く。
『今のあなたには、流れが来ている』
『それも、自分では思いもしなかった形で』
予想外。
魅力的に思えないもの。
避けてきたもの。
その中に―
新しい道があるかもしれない。
「……そんなの、分かるのかな」
少しだけ、不安が混じる。
『分かる必要はない』
『感じればいいの』
赤いハートの精霊の声は、軽やかだった。
『違和感も、興味も、全部サインだから』
青いイエティが続ける。
『縁は、整ったときに繋がる』
『そして今、あなたはその手前にいる』
その言葉が、静かに胸に落ちていく。
焦らなくてもいいのかもしれない。
無理に見つけなくてもいいのかもしれない。
ただ―
少しだけ、開いていればいい。
「……ちょっと、やってみる」
私が小さく、そう言う。
『それでいいの』
赤い精霊が微笑む。
『人生は、“戻る”んじゃなくて、“動き出す”ものだから』
その言葉が、やさしく残る。
気がつくと、二人の姿は、光の中に溶けていた。
窓の外では、
藤の花が揺れながら、やわらかな香りを運んでいた。
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🍀次回、「Lunaの森でお茶をすると…」は最終話となります。
ここまで紡いできた物語の先にある、ひとつの終わりと新しい始まりを―
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あなたが新しい流れを受け取りたくなったときに、
そっと寄り添うリーディングをしています🍀
Maya Toyoka