こんにちは。こちらも大学入試小論文対策の解答例になります。参考になれば幸いです。
題「非言語コミュニケーションについて」(人文系)
「非言語コミュニケーション」とは、言葉を使わずに他者とコミュニケーションをとろうとすることである。課題文の冒頭で書かれている、自分が発した言葉が空しく誰にも届かないような例は実際に私も体験したことがあり、空虚な気持ちを感じたことがある。
果たして、この「非言語コミュニケーション」は優れているのだろうか。私は、互いの考えを正確に伝え合うという点においては優れていないと考える。なぜなら他者と会話する際に、言葉使わなければ自分が持っている考えを正確に伝えることができないからだ。相手の意見に対し、曖昧に微笑みで返すなど、はっきりと言葉を使わずに返答すれば、その非言語的主張の解釈を相手に委ねることになる。その時、誤解が生じるかもしれない。互いの考えをできるだけ正確に伝えあおうとする時に、非言語的コミュニケーションと比較すれば、言語を使ったコミュニケーションの方が互いの考えをより理解できる。言葉を用いず無言を貫いても何も相手のことを知ることができない。また、お互いの考え方を言語を使ってきちんと知ることで、より関係を深めることもできるかもしれない。
しかし、非言語コミュニケーションは他者との会話をすること以外では利点がある。それは、芸術を楽しむ時だ。多くの芸術では、表情・音楽・色などの言葉以外の要素が使われることによって、より豊かに表現が可能で、鑑賞する側もその分楽しむことが出来る。私自身、過去にクラシックバレエを10年経験した。バレエは言葉を使わず、表情や身体で役を演じ、観客に感動を与えるものである。発表会で踊りが終わった際に、鳴り響く拍手を聞くと観客と踊り手である私自身が深く結びついたように感じた。これは決して言語コミュニケーションでは得ることが出来ない感情だ。このように、言葉を使わずとも人の気持ちを動かし、芸術を通して繋がることができるのだ。
一般的に多くの人々は「非言語コミュニケーション」をマイナスなイメージに考えている傾向があるかもしれない。しかし、上記のように言語コミュニケーションにはない利点もある。社会生活を送る上で、他者との人間関係を構築していくには言語的及び非言語的コミュニケーションが必須だ。生きてゆく中でこの両方を使いこなし、人生を豊かなものにしていくことが大事である。(950字)