【季節の空間づくり04】花見月ピクニックのしつらい
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昨日、4月2日は満月。
如月の望月でした。
西行が憧れた、桜と満月
「願はくは花の下にて春死なむそのきさらぎの望月のころ」
聞いたことはありますか。
平安時代の歌人、西行が詠んだ歌です。
如月の満月の夜、満開の桜の下で最期を迎えたい。
そう願った歌だと言われています。
旧暦の如月は、新暦では3月中旬から4月中旬。
ちょうど桜の季節です。
桜と満月が重なる夜。
それは、一年に一度の特別な時間なのかもしれません。
そんな夜に重なる満月のころ、私も桜の下で過ごしたくなります。
桜の下で、青空ごはん会
花見の季節はよく、家族や友人と過ごします。
桜の下で、ピクニック。
ビニールシートを広げて、
その上に布を一枚重ねます。
春のピクニックでは、
やわらかな白い布を選ぶことが多いかもしれません。
なぜ布を重ねるのか
ビニールシートだけでも、座れます。
でも、そこに布を一枚重ねるだけで、
少しだけ丁寧な空気が生まれるような気がします。
春らしい色合いをやさしく包み込む白い布。
季節を感じられる布を選ぶことも、
ピクニックのしつらいのひとつです。
お重につめた、花見弁当
お花見弁当は、お重に詰めています。
使い捨ての容器ではなく、
何度も使える器。
持ち運びにはわずかに重く感じるけれど、
蓋を開けたときの見栄えが違います。
おにぎり、玉子焼き、煮物。
「いつものごはん」の延長上のもので大丈夫。
でも、お重に詰めるだけで、
ほんの少し特別なひとときを過ごせる気がします。
急須で淹れる、お茶の時間
食事が終わったら、お茶の時間です。
水筒にお湯を入れ、急須と湯呑みも持っていきます。
急須でお茶を淹れて、
ゆっくりと味わう。
外で過ごす時間だからこそ、
こうした丁寧な所作が心地よいのかもしれません。
ペットボトルのお茶でもよいのですが、
自分で淹れたお茶には、
やはり違う味わいがあります。
少しのしつらいで、丁寧に味わう
ピクニックは、特別なことをする必要はありません。
でも、ひと手間だけ工夫すると、
外で過ごす時間が、より豊かになります。
布を一枚重ねる。
お重に詰める。
急須でお茶を淹れる。
それだけのことです。
でも、そうした小さな積み重ねが、
暮らしを丁寧に味わうことにつながっていく気がします。
桜と満月が重なる夜を、西行は憧れました。
私たちも、この季節をいとおしみながら過ごす時間を持てたら。
そう願っています。