センスや技術だけでは足りない!?デザイナーとしての“技量”はトークにも宿っている!
デザインの良し悪しは、成果物のセンスや技術だけでは決まるものではありません。
実は、「ヒアリングの深さ」が、提案の納得感や成果物の質に直結していると、私は強く感じています。
今回は、大手動画配信サービスのロゴデザインや、オリコン1位を獲得したこともあるアーティストのCDジャケットデザインを手がけた実績を持つ私が、
実際に現場で使っている“ヒアリング時の視点と質問”を、リアルに共有します!
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1. ヒアリングで最も大切にしていること
私は何よりもまず、「お時間をいただいてお話を伺っている」という意識と姿勢を持つようにしています。
そのうえで、意識しているのは以下のようなポイント:
* クライアントが抱えている“本当の課題”に興味を持つ
* クライアント自身も気づいていないニーズを言語化する姿勢を持つ
* クライアントに対して「どこまでも知りたい」という飽くなき興味を持つ
この“知りたい”という気持ちが、自分の中でデザインの出発点になるんです。
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2. 私がいつも聞く「鉄板の質問」
■ なぜ、私に依頼しようと思ったのですか?
→ ここに一番のヒントがあります。
「前のデザイナーさんとの相性が悪かった」「早く仕上げてくれそうだった」など、理由によって求められる対応が全く変わります。
■ このプロジェクトの最終的な理想像は?
→ どんな未来を見ているかによって、必要なデザインのトーンも変わってきます。
■ 想定しているターゲット層は?
→ 「なんとなく若い女性」などの曖昧な回答が返ってきたときこそ、深掘りのチャンス!
■ デザインの使用箇所・露出範囲
→ バナーなのか、印刷物か、スマホ用か。どこで見られるかによって、色も形も大きく変わるため、マストの質問です。
また、クライアント様のご要望によっては、提示されたものとは違う媒体をご提案することも。
「恐らく印刷物よりも、これだと動画の方がいいかもしれません」
といった、よりクライアント様の最終的な望みを叶えるためのメディアのご提案から行うこともあります。
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3. 言葉にされた表現を「そのまま受け取らない」
例えば「ビジネスっぽく」と言われたとき、私は必ずこう問い返します:
「イメージされている“ビジネスっぽさ”を、あえて有名人やブランド、雑誌や、既存サービスに例えると?」
実際は、
“ビジネス風だけど知的さを感じる”
“ビジネス風だけどエンタメ寄り”
など、言葉にしきれていないニュアンスがたくさん詰まっていることがほとんどです。そういったときに、あえて他のものに例えてもらうと、少しずつ「ビジネスっぽさ」の内訳が露わになってきます。
だからこそ、何気ない一言をそのまま受け取らず、その裏にある感情や意図を丁寧に聞いていく。
この姿勢が、結果的に「納得感のある提案」につながっていきます。
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4. 印象的だったヒアリングのエピソード
ある企業様から、「ブランドの情熱を“炎”で表したい」と言われたとき、
話を聞いていて私はふと思いました。
「この炎、ボーボー燃えてる感じじゃない気がします」
「もしかして、“静かな炎”じゃないですか?」
この問いかけに、クライアントさんは一瞬黙ってから、「確かに…そうかもしれません」と答えてくれました。
結果、ただの炎ではなく、“青い炎”をモチーフにすることに。
青い炎は、冷静に見えて実は一番熱い温度…それは、そのブランドのイメージや、クライアント様ご自身のイメージとも驚くほどピッタリで、すばらしい表現になりました。
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5. ヒアリングに「聞きすぎ」はない
私はこれまで、ヒアリングで「聞きすぎて困った」と思ったことはありません。
むしろ、聞けば聞くほど、クライアントの考えや理想像が浮き彫りになり、
提案の「軸」が明確になります。
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まとめ
ヒアリングは、ただ質問を並べる作業ではありません。
「一緒に考える」
「言葉にできない想いを汲み取る」
そして何より、
「想いを見えるかたちに翻訳する」
それがデザイナーに求められている役割だと、私は思います。
あなたのヒアリングに、少しでも役立ててもらえたら嬉しいです!
必要があれば、個別にヒアリング設計やデザインアドバイスも承っていますので、
お気軽にご相談くださいね◎