原価から販売価格を決めると失敗する

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原価から販売価格を決めてはいけない

販売価格を決める際、原価を見て、原価率25~30%になるように設定していませんか?これ、実はダメな販売価格の決め方なんです。

それはなぜか?
売れない価格になってしまうからです。
価格は本来、需要と供給で決まるものなので、この決め方だと需要を無視した価格になってしまいます。

売れない価格というのは、商品に見合わない価格になってしまうことをいいます。最高級のステーキなのに価格がびっくりするくらい安かったり、ショボい見た目の料理なのにやたら高額だと購入に繋がりづらいのはなんとなく想像つきますよね。
原価から販売価格を決めるのが必ずしもダメというわけではありませんが、売れる価格の決め方があるのならそちらを選ぶべきです。

よくあるダメな決め方

一番よくあるダメな例は、冒頭に出てきた決め方です。
原材料から原価を出し、原価率を鉄則と言われる25%に設定し、販売価格を決めるという方法です。
ごく当たり前のような決め方のように感じますが、ダメなんです。

僕が働いていたフレンチトースト屋さんでのことです。
店長が朝礼で新商品の発表をしたのです。その時、価格の話にもなりこのようなことを話していました。

「この新商品は原価が440円です。当店では原価率を25%前後に設定しているので、価格は1760円で販売します。」

その場にいた全員が「高ぇー!」と叫びました。

店長はそうか?という顔をしながら、「でもこんなに良い材料を使ってるんだぞ?」と言いました。そんなの関係ない。フレンチトーストにその価格は普通に高いんです。
パンケーキだったりフレンチトーストてほんと高いですよね、、、
ちなみにその新商品は、やはり高かったようで売れませんでした。
2人で一皿を注文して、一緒にシェアして食べているお客様がほとんど。
そのせいで客単価が下がってしまい、売上悪化を招いてしまったのです。
店長は、なぜそんな注文の仕方をするのかとひどく困惑していました。理由は簡単、需要と供給のバランスが合っていない価格だった。つまり、売れない価格になっていたということです。お客様としては、量を少なくしてでも価格を安くしてほしかったのかもしれません。

あ、このフレンチトースト屋さんは残念ながら閉店してしまいました。
原因はいろいろありましたが、1つの要素としてこの販売価格の決め方があったのだろうと僕は見ています。

では、どのような価格の決め方が良いのか?

コンセプトに合った価格設定

まずは、コンセプトに合った価格の決め方を紹介します。
あなたのお店、商品にはコンセプトがあるはずです。
それはどんなコンセプトですか?

妥協なき味を届ける?
より手軽に、より身近に?
贅沢空間の提供?

そのコンセプトに価格を合わせるといくらくらいになりますか?また、その価格だとどんな印象になると思いますか?ぜひ客観視してみてください。

妥協なき味をお手頃価格にしてしまっていたら?
より手軽に、より身近にと言って高価格になっていたら?
贅沢空間の提供なのにやたら安くてショボい商品が出てきたら?

このようにコンセプトに価格が合っていないと、どんなに良い商品を作っていても売れないという状況に陥ってしまいます。

このお店のコンセプトは〇〇だから、価格帯はこのくらい。であれば、原価と原価率はこのくらいに設定しよう。というように原価率をコントロールすることまでできたりします。

なんだか戦略的な決め方ができそうではありませんか?

商品の役割に合わせた価格設定

商品には、それぞれ役割があります。
その役割に合わせた価格の決め方もあります。
役割には主に2つありまして、集客商品利益獲得商品です。

ざっくりと説明すると
集客商品は、目玉商品や季節限定メニュー等です。
原価率は高めにし、販売価格を抑えることでみんなから買ってもらえます。

利益獲得商品は、サイドメニューやセットメニュー、ドリンク等のことです。
もともと原価が安く、手間のかからない商品で、売れば売るほど利益が得られます。
マックでポテトをおすすめされるのは、ポテトが利益獲得商品だからですね。

集客商品はできるだけ安い値段設定にしておいて、利益獲得商品は高めにしつつ、確実に一緒に買ってもらえるような工夫が大事です。

例えば、牛丼屋さんでは牛丼が集客商品です。
みんなが牛丼を注文してくれるので、原価率は高めで価格は安く設定されています。そして、利益獲得商品はトッピングやセットメニューです。牛丼にキムチを乗せるだけで、プラス100~200円ほど価格に上乗せすることが出来るのです。
ネットで調べると、すき家の牛丼は原価率35%超えです。人件費込みだと80%にまでなるなんて噂もあります。これだと利益が出なくなってしまうので、とにかく手間のかからない仕組み作りと、トッピングなどを売って売上に対する原価率をコントロールしています。

もう一つ例えると、ケーキ屋さんはショーケースに並ぶケーキが集客商品です。原価率も人件費も馬鹿にならないくらいかかってます。そして、クッキーやマドレーヌなどの焼き菓子が利益獲得商品となっています。
ケーキ屋さんは美味しくて美しい見た目のケーキでお客様を呼び、いかに焼き菓子購入につなげるかが重要になっています。
ケーキのみで勝負しているお店もありますが、この場合は、ショートケーキなどの定番商品が集客商品となり、それ以外の高級ケーキやホールケーキが利益獲得商品となっています。

戦略に合わせた価格設定

お店の戦略に合わせて価格設定する方法もあります。
例えば、回転率の高いお店にしたいとします。数売って売上を取りに行く戦略で、薄利多売のことですね。
この場合は、原価率高めの販売価格は安めに設定する必要があります。
サッと作ってサッと提供してサッと食べることが出来るレシピや仕組みにしておけば、価格は安く、人件費を抑えた回転率の高いお店を作れるでしょう。
ただしこの薄利多売は資金力がある大手がやる手法ですので、真似するのはおすすめしません。

逆に高級路線のお店であれば、価格は高めに設定します。回転率を高めることが難しいため、空間を作り込んだり、パフォーマンスにもこだわりましょう。そうすることで値段が高くても納得してお金を出していただけることでしょう。
間違っても高級品をお手頃価格で提供なんてしないように注意してください。

まとめ

・原価から販売価格を決めてはいけない
 価格は需要と供給で決まる
・一番よくある失敗
 原価から販売価格を決める
・コンセプトに合った価格設定
 コンセプトと価格がマッチしてるか客観視してみて
・商品の役割に合わせた価格設定
 集客商品は安く、利益獲得商品は高く設定する
・戦略に合わせた価格設定
 間違っても大手の真似をしてはいけない

販売価格を決めるのはとても難しく、とても奥が深いです。
どうすればいいかとても悩ましいと思いますが、実験を重ねて少しずつ精度を高めていきましょう。
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