freee活用講座vol.17【持ち家って家事按分できる?どうやって登録するの?】

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法律・税務・士業全般
こんにちは!
freee専門の開業・経理サポーターの春崎なるみです。

「賃貸じゃないと家事按分できない?持ち家でもできますか?」といった質問をサポートをする中で多くいただいたので、今回は持ち家の場合の家事按分の登録方法をご説明していきます!

「家事按分ってなに?」
「家事按分聞いたことはあるけど、なんか難しそうだしよくわかんない…」
そんな方はまずはこの記事を読んでみてくださいね▼


ということで今回は家事按分の説明は省略しまして...


本題の持ち家の場合はどうなのか?ってところからお話していきます!


結論から言うと、
持ち家の場合でも一部を経費にすること(家事按分)が可能です◎


持ち家の場合で家事按分できるのは主に3つ!!

❶建物
❷固定資産税
❸住宅ローン利息

順番に1つずつご説明していきます!


❶建物

まず建物についてですが、建物の金額を毎年一定額で少しずつ価値を下げていく(これを減価償却といいます)その金額から事業の割合分を経費にすることが可能です。

事業の割合は家賃と計算方法は同様で、「床面積を基準」として計算します。

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なので上記の場合だと事業の割合は「9%」となります!

※事業の割合で1つ注意点があります※
住宅ローン控除を受けている方は、事業の割合が10%を超えると控除金額が減ってしまったり、控除を受けれなくなるので注意が必要です。


例えば建物の減価償却額が年間100万円だとすると
建物減価償却額1,000,000円×事業割合9%=90,000円
年間9万円が経費となります◎


※経費にできる金額は『建物の登録』をするだけでfreeeが毎年自動で計算から登録までしてくれるため、ご自身で計算するのは事業割合の計算のみ!
freeeへは一度登録するだけOKです(毎年の登録が不要)


ということで、ここからは『建物の登録』方法を実際のfreee画面のスクリーンショットを使ってご説明いたします。


1.ホーム画面の「確定申告」の中の「固定資産台帳」をクリック
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2.「+固定資産を登録」をクリック
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3.「資産の名前」を入力
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4.取得日に「購入した日付」を入力
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5.事業共用開始日に「開業日」を入力
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6.「取得価額」を入力
※建物のみの金額となります(土地は含めないので注意が必要です)
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7.勘定科目は「建物」を選択
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8.「数量又は面積」はそのままでOK
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9.償却方法は「定額法」を選択
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10.「耐用年数」を入力
※木造の場合→「22年」、鉄筋コンクリートの場合→「47年」
詳しくは青丸部分をクリックしてご確認ください
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11.事業利用割合に「計算した事業の割合」を入力
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12.その他はそのままで、「保存」をクリック
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これで建物の登録が完了したので、建物の家事按分は毎年自動で登録されます!




❷固定資産税

次に固定資産税についてですが、事業の割合は建物と同様となります!

例えば固定資産税が年間30万円だとすると
固定資産税300,000円×事業割合9%=27,000円
年間27,000円が経費となります◎


ここからは『固定資産税の家事按分の登録』方法についてですが、freeeでは「勘定科目」「家事按分用の品目」「事業割合」を家事按分のルールとして設定し、「設定した勘定科目」と「設定した家事按分用の品目」を使って取引を登録することでルールが適用されて、自動で家事按分の計算をしてくれる機能があります。


家事按分のルール設定方法についてはこちらの記事を参考に▼

ちなみに固定資産税の勘定科目は一般的に【租税公課】を使用します。


家事按分のルールの設定が完了したら、固定資産税を支払った際の登録をすることとなります(今回は現金で支払った場合をご説明します)


ここからは実際のfreee画面のスクリーンショットを使って登録方法をご説明します。


1. ホーム画面から「取引入力」の中の「収入・支出形式」をクリック
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2.「支出」をクリック
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3. 発生日に「支払日」を入力
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4. 勘定科目に「設定した勘定科目(租税公課)」を選択
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5. 金額に「支払った金額」を入力
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6.「決済済み」をクリック
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7. 口座は「プライベート資金」を選択
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8. 品目に「設定した品目」を入力して、選択
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9.「登録」をクリック
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これで固定資産税の家事按分の登録は完了です!



❸住宅ローン利息

次に住宅ローン利息についてですが、事業の割合は建物や固定資産税と同様となります!

例えば住宅ローン利息が年間18万円だとすると
住宅ローン利息180,000円×事業割合9%=16,200円
年間16,200円が経費となります◎

※注意点があります※
あくまで家事按分ができるのは住宅ローンの利息分のみです。
(住宅ローン返済の元本分は家事按分はできません)


ここからは『住宅ローン利息の家事按分の登録』方法についてですが、固定資産税と同様にfreeeでは「勘定科目」「家事按分用の品目」「事業割合」を家事按分のルールとして設定し、「設定した勘定科目」と「設定した家事按分用の品目」を使って取引を登録することでルールが適用されて、自動で家事按分の計算をしてくれる機能があります。


家事按分のルール設定方法についてはこちらの記事を参考に▼

ちなみに住宅ローン利息の勘定科目は一般的に【支払利息】を使用します。


家事按分のルールの設定が完了したら、住宅ローンの返済を支払った際の登録をすることとなります(今回は連携していない銀行口座から引き落としされた場合でご説明します)


ここからは実際のfreee画面のスクリーンショットを使って登録方法をご説明します。

1. ホーム画面から「取引入力」の中の「収入・支出形式」をクリック
スクリーンショット 2025-10-03 12.59.46.png

2.「詳細登録」をクリック
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3.「支出」をクリック
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4. 発生日に「支払日」を入力
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5.「決済済み」をクリック
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6. 支払口座は「プライベート資金」を選択
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7. 勘定科目に「長期借入金」を入力して、選択
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8. 金額に「住宅ローン返済の元本分の金額」を入力
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9.「+行を追加」をクリック
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10. 勘定科目に「設定した勘定科目(支払利息)」を入力して、選択
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11. 金額に「住宅ローンの利息分の金額」を入力
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12. 品目に「設定した品目」を入力して、選択
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13.「登録」をクリック
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これで住宅ローン利息の家事按分の登録も完了です!


ここからはさらに

freeeがなんで簿記の知識がなくても簡単にできると言われているのか?

ここをご紹介していきます!
(私はfreeeからお金をもらっているとかではないので、ただfreeeが簿記の知識がない方にも優しくて私が便利で好きなので勝手に語っています。笑)

簿記の知識がなくて不安なあなたはぜひ最後まで読んでみてくださいね〜
(会計の専門用語の解説とかも盛り込んでお話していくので、読み終わった頃には「簿記の知識なんてないし、専門用語の意味も読み方もわからない」というあなたの不安も減っているかもしれませんよ!笑)

いうことで今回の家事按分の登録を例に簿記の観点から、そしてなぜfreeeが簿記の知識のない方にも優しくて簡単なのか?その理由をお話していきます。


今回は現金や連携していない銀行口座からの引き落としで支払った場合の取引の登録方法をご説明しましたが、そこで【プライベート資金】という項目が出てきました。

freeeでは事業用と私用(プライベート用)と別財布でお金を分けて管理していない場合には「現金」という項目は使用しません。

なぜなら「現金」の残高は手元の現金残高と一致しないといけないためです。

そのため分けて管理していない場合だと、事業での購入(仕入れや経費)と私用での購入が混ざってしまっているために現金残高の管理が困難となります。

そこで事業用と私用と別財布でお金を分けて管理していない際には、全てプライベートなお金から支払ったという処理とするために、「現金」という項目を使用しません。

なのでそういった場合には【プライベート資金】という項目を使用します!

【プライベート資金】は会計的には「事業主借(じぎょうぬしかり)」「事業主貸(じぎょうぬしかし)」という勘定科目のことを示しています。

◆「事業主借」とは
事業側からすると事業主(あなた)からお金を借りたということです。

なので事業用(freeeと連携している)銀行口座にあなたのお金を振り込んだ時、仕入れや経費をあなたが立て替えた(freeeに連携していない口座やプライベートなお金から支払った)時などに使用します。
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◆「事業主貸」とは
事業側からすると事業主(あなた)にお金を貸しているということです。

なので事業用(freeeと連携している)銀行口座から私用のためにお金を引き出した時、事業用(freeeと連携している)銀行口座やクレジットカードで仕入れや経費以外の私用のものを購入した時などに使用します。
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会計や簿記の知識のない方からすると、「事業主借」「事業主貸」って馴染みのない言葉なので知らない専門的な言葉ばかりで、いまいち頭に入ってこないですし、似たような言葉なのでどっちがどっちだかわからないとなってしまいがちです。

だからこそfreeeにはそんな難しい言葉やルールを知らなくても取引を登録ができるように工夫されているんです。

どちらも私用(プライベート)なお金の移動、目的、使用があった際には手動で登録するときは【プライベート資金】を使用すればOK!
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自動で経理から登録するときは【プライベートな出金(もしくは入金)として処理】を押せばOK!
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このように簿記の知識がない方にもわかりやすいように工夫されています。


本来であれば下の画像のように
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仕訳(freeeで明細や取引を登録することを会計の世界では「仕訳(しわけ)」といいます)が必要となってきますが、freeeではそもそもこの左側の借方(かりかた)、右側の貸方(かしかた)という概念がありません。

この借方と貸方という概念が必要ないのがfreeeの1番の特徴で他の会計ソフトとの大きな違いでもあり、簿記の知識がない方にも簡単で優しい会計ソフトとしておすすめできるポイントでもあります!


またfreeeではインターネットで確認できる通帳履歴や利用明細をfreeeに自動で取り込み、明細それぞれを登録していくことでリアルタイムで経営状況を把握することが可能となっています◎


銀行口座の通帳履歴やクレジットカードの利用が多いと、明細ひとつずつの登録に伴う事務処理が増えてしまいますが、それを考慮して事務処理を軽減するためにfreeeでは自動で明細を登録できる機能があります。



「自動で経理」から明細を登録する際に【自動登録ルールとして設定】に✓をつけて登録することで、次回から似たような明細があった際に自動で登録してくれるというものです!
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さらにこれはAIが学習していくので、日々明細が取り込まれていき、登録が増えれば増えるほど精度が上がっていくようになっています。




また経費処理をしていく上で一番迷うのがどの勘定科目を使用するのかといったことがあるかと思います。


freeeでは購入したお店や金額から勘定科目を自動で推測してくれるようになっています。


さらには一般的に使われる勘定科目が一覧から選択できるようになっているので、勘定科目に迷ったとしても別の画面を開きながら調べるといった手間もかかりません。
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このようにfreeeには簿記の知識がない方にもわかりやすいように、簡単にできるように、さらには経理を効率化することで自由(freee)になって欲しいという熱い想いが詰まっていると私は感じています。



freeeに込められた熱い想いと同様に、
私はあなたに
・確定申告で悩んで調べて大切な時間を無駄にしてほしくない!

・経理が苦手で事業を辞めて欲しくない!

・悩んで調べる時間を自由時間に!事業発展の時間に使って欲しい!

・毎年訪れる確定申告という不安や恐怖、焦りから解放されて自由に幸せに生きていって欲しい!
そう心の底から強く本気で思っています。



どうすればあなたから確定申告の不安を取り除けるのか?


その答えはやはり、
①私の持っている知識をインストールしてもらう
②わからない時や行き詰った時はいつでも気軽に聞ける環境を用意する
この2つだと考えました。


私はあなたにあなた自身で確定申告ができるようになって頂くためにも、このブログのように操作手順や設定方法だけでなく、会計・簿記の知識をサポート内でも惜しみなく、お話しています。


あなたに寄り添いたった1人のサポーターとして、誠心誠意サポート致します。


▼いつでも気軽に聞ける環境をあなたに!▼
ちょっとでも気になる方はぜひご覧くださいね~


▼確定申告の提出までを7STEPでまとめた手順書▼
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おわりに

ここまでお読みいただき、本当にありがとうございました。


「freee活用講座」ではあなたの「この場合はどうしたらいいの?」「私にあてはまるケースが見当たらなくて…」といったお困りごとを少しでも解消できるよう、freeeに関するお役立ち情報を発信していきます!


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