『無能なヤツほど出世する』|体験記#007

『無能なヤツほど出世する』|体験記#007

記事
ビジネス・マーケティング
「ん?方針?…そんなもんね〜よ!」
今回は、こんなふうに軽々しく口にする無能な”Y部長”のお話です。

ブラック企業に33年勤めてきた中で、
「いい人なんだけど…仕事となると残念な人」

それが、”Y部長”。
この人も、忘れられない“困った上司”の一人だったんです。

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鼻歌

「ふっ、俺に理想?…ないない!」

飲み会や接待では、超が付くくらいの人気者。
でも、仕事となるとポンコツすぎて、話がまったく噛み合わない。

そんな”Y部長”が、なぜか、
「品質監査の説明役」をやると、自分から言いだしたことがあったんです。

まぁ一応、品質保証部の部長さんだったので、
お断りする理由もなく、本人の意志を尊重することになりましたが……

正直、めちゃくちゃ不安でした(~_~;)

そして、監査当日。

会議室には、お客様から派遣されてきた2名の監査員と、
私を含めた7名が監査を受ける側として出席していました。

いよいよ監査が始まると、最初のうちは順調で、
「問題ないですね」と監査員からも好反応が出ていました。

すると、Y部長――

「ふんふんふ〜ん♪」
サザンの鼻歌まじりで調子に乗りだしてきたんです。

(頼むから余計なことは言うなよ…)
 嫌〜な予感がしながら私は隣で冷や汗(ーー;)

すると、監査員のひとりが、Y部長に真顔で質問しました。

「品質保証部の方針は、何ですか?」

凍りつく

時が止まったかのように場が静まり、
質問をした監査員の視線が、Y部長に突き刺さる。

(どう答えるんだろう?)
 不安になった私は、そっとY部長の横顔をうかがうと――

「え〜、特にないです!」
(マジか!脳天気に答えやがった!)
(しかも、アホまる出しの笑顔で!)

監査員も思わず、
「えっ⁉ ない⁉」と言い返したまま絶句。

そして会議室に重くのしかかる、沈黙の嵐……

私は”ハッと”我に返り、慌てて準備していた資料を差し出して
必死にフォロー。

「こ、こちらです」

「……あ、方針ありますね」と監査員も納得しましたが、
もう全身から嫌な汗が止まりませんでした。

(ふぅ〜、危ない危ない)

ひとまず休憩時間にはいり、
とてつもない脱力感に包まれながら私はY部長に聞きました。

「この部の方針、考えてないんですか?」

すると彼は笑いながら一言、

方針? そんなもん考えてねーよ!」

サラッと言い放ってまた、「ふんふんふ〜ん♪」とサザンの鼻歌……。

(もう…いい加減にしてくれよ!)

うらやましいくらい、なにも気にせず会議室へと向かうY部長。

その後ろ姿を見て、呆れと怒りと虚しさを感じつつ、
私はトボトボと会議室へと戻りました。

仕事とプライベートは別

たしかにY部長は“いい人”だ。

でもリーダーとしての資質はゼロ。

そして何より致命的だったのは、
本人がそのことに気づいていないことでした。

ブラック企業に勤めて33年

「人がいい」という理由だけで出世すると、能力のキャパを超え
 会社も本人も不幸になる。
 リーダーの”適正”を見誤る会社に未来はない。

この一件で、あらためてそれを学びました。


そして、Y部長はこの後さらに“大失態”をやらかすことになります。
(それはまた別の話で…)

おわりに

もし今、あなたの周りにも
「人はいいけど、仕事では困った存在」にモヤモヤを抱えているなら。
一人で抱え込まずに、気軽に誰かに話すことも大切です。

私の電話相談は、ただ「聞いてほしい」でも大歓迎。
愚痴や不安を話すだけでも、少し心がラクになりますよ。


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