先日、母の日があり、実家の母のところに出掛けてきてました
が、ふと子供の頃の記憶に想いを馳せていました。
私が子供の頃
家で母が祖母の介護をしていました。
当時はまだ介護制度もなく
在宅で介護をするのが当たり前の時代
あるとき母が出掛けていて
家には私と祖母の二人だけ
当時小学生だった私にとって認知症を患い痴呆が
進んでしまった祖母は苦手な存在
案の定、一人でトイレに向った祖母が廊下でぼんやり
と佇んでいた
「ばあちゃん、どうしたの?」
声を掛けると廊下を汚したままこちらを振り返り
私を見るなりにっこり笑う祖母
思わずカッとなって
「廊下汚してるよ」
と怒ってしまった私
ほどなく祖母の口から出た言葉は
「クロコだよ、汚したの」
そんな一言だった。
クロコとは当時飼っていた猫の名前である
「クロコなわけないのに」
そうつぶやきながら、足下がおぼつかない祖母を布団に
寝かせ、汚れた廊下の拭き掃除を終えたとき
母が帰って来た
状況を見て察した母が申し訳なさそうに
「ごめんね、後始末させて」
と私に謝ってきた
認知症に対しても理解できず
祖母に対していい感情は持てなかった
そんなときに掛けられた母の言葉
「人はね、老いると皆子供にかえるんだよ」
確かにその通りだ
1人でいると不安になり、常に母を探し
母を頼り、母なしでは何もできない祖母
「面倒見るのいやじゃないの」
母は笑って答えた
「不安そうにお母さんのことを探すばあちゃんを一人に
できないでしょう」
そこには子に接するような優しい母の笑顔があった
認知症を患い、できていたことができなくなる
そんな母も今は祖母と同じ道を辿っている
人は老いてまた生まれた子供の頃に戻って行くのだろうか
不意に母の言葉を思い出し、心の中に優しい風が吹くのを感じた
お母さんはきっと、ばあちゃんにこんな気持ちを抱いて接して
いたんだね
これから子に戻っていく母を今度は私が見守る番
「一緒にできること、まだまだ楽しんでいこうね」
嬉しそうにあのころと同じ笑顔で微笑む母
そんな母と昨年親子旅をしたお話がこちら
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