キャリアの捉え方|「やめる勇気」の、本当の意味

キャリアの捉え方|「やめる勇気」の、本当の意味

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こんにちは。2級キャリアコンサルティング技能士|合同会社たお代表の工藤でございます。
今日のテーマは、「やめる勇気」の、本当の意味

「やめる勇気も、キャリアには必要です」

そう聞くと、どんな場面を思い浮かべるでしょうか。仕事を辞めること、頑張ることをやめること——そんなイメージが浮かぶかもしれません。

でも、今日お伝えしたいのは、そういう話ではありません。

一日の中で、どの役割を生きていますか

以前、ドナルド・スーパーの「ライフ・キャリアレインボー」という考え方をご紹介しました。人には、子ども・学ぶ人・余暇人・市民・職業人・配偶者やパートナー・家庭人・親といった、複数の役割があるというものです。
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ここで、一つ問いかけてみたいと思います。
この1週間を振り返ってみて、あなたはどの役割に、一番多くの時間を使っていたでしょうか。

多くの方が、「職業人」という役割に、思っている以上の比重を置いているのではないでしょうか。そして、仕事以外の時間はというと——気づけばスマートフォンを眺めていたり、テレビをつけっぱなしにしていたり。これは、あくまで私の見立てにすぎませんが、意識せずに過ごす時間の多くが、なんとなく「余暇人」としての時間に流れ込んでいるように感じています。

「やめる」は、何かを空けるための決断

ここで、冒頭の「やめる勇気」に話を戻します。

私がお伝えしたいのは、「仕事がしんどいから辞める」という話ではありません。何か一つをやめる、あるいは減らす、手放す決断をすることで、そこに空いた時間を、今は手薄になっている別の役割に充ててみる、という話です。

例えば、なんとなく続けていたスマートフォンを眺める時間を少しやめてみる。すると、そこに空いた時間を、「学ぶ人」や「家庭人」としての時間に回せるかもしれません。仕事の持ち帰りを一つやめてみる。すると、「配偶者・パートナー」としての時間が生まれるかもしれません。

大きな決断でなくてもいいのです。日々の中の、ほんの小さな「やめる」の積み重ねが、偏ってしまった役割のバランスを、少しずつ整えていきます。

遠くを見なくていい。今日と明日だけ

キャリアというと、数ヶ月先、数年先の計画を考えなければいけないような気持ちになることがあります。

でも、役割のバランスを整えるのに、そんな遠くを見る必要はありません。今日一日、明日一日をどう過ごすか。それだけで十分です。

その日暮らしの先に、見えてくるもの

ここから先は、私自身の見解になりますが、キャリアは、遠くの目標から逆算して作り上げるものだけではなく、目の前の一日一日を、意識を持って積み重ねた結果として、後からその形が見えてくるものなのではないかと思っています。

これは、実はキャリア理論の中にも、近い考え方があります。クランボルツという心理学者が提唱した「計画的偶発性理論」というものです。キャリアの大部分は、あらかじめ計画したものではなく、偶然の出来事や出会いによって形作られる、という考え方です。ただし、その偶然をただ待つのではなく、好奇心を持って日々を過ごし、目の前のことに粘り強く取り組み続けている人ほど、偶然をチャンスとして掴みやすい、とも言われています。

つまり、遠くの目標を描けなくても、決して焦る必要はないということです。今日という一日に、どの役割にも意識を向けながら、丁寧に過ごしてみる。それを明日も、また明日も続けていく。その積み重ねの先に、振り返ったときに初めて「ああ、これが自分のキャリアだったのか」と見えてくるものがあるのだと思います。

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最後に、今日一日を、振り返ってみると

今日という一日、あなたはどの役割を、どれくらい生きていたでしょうか。

もし、どこかの役割に、随分と偏っていたなと感じたなら——明日は、その分、何か一つをやめて、別の役割に少しだけ時間を渡してみる。そんな小さな問いかけを、今日はあなた自身に投げかけてみてください。

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